誰しも一度は、「あの人のようになりたい」と思ったことがあるのではないでしょうか。憧れの存在である「ロールモデル」を持つことは、若い年代だけではなく、年齢や経験を重ねた社会人にとっても成長の近道になります。
また企業がロールモデルを活用することにもメリットがあります。今回は、ロールモデルを設定する意味、企業としてロールモデルを導入する際のポイントなどを紹介します。
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ロールモデル(の意味)とは

英語で「ロール」は役割、「モデル」は見本・お手本を意味します。ビジネスの現場において「ロールモデル」とは、仕事を進めるうえで行動や考え方の模範となる人物のことを意味するのが一般的です。ロールモデルを設定することで、目指すべき道や、やるべきことが明確になり、成長の加速を期待できるのです。
ロールモデルは複数いてもよい
ロールモデルは1人でも、複数でも構いません。業務内容や分野ごとに設定するのも手です。例えば、「Aさんのように分かりやすく、見やすい資料や報告書を作成できるようになりたい」「クライアントとの交渉はBさんが参考になる」などと周囲を観察してみるといいでしょう。
ロールモデルを設定する意味や効果

それではロールモデルを設定することで、具体的にどのような意味や効果があるのでしょうか。詳しく見ていきます。
キャリアプランを立案しやすくなる
漠然と「いい仕事をしたい」「高い能力を身に付けたい」と思うより、具体的なお手本がいた方が、「このような仕事をしたい」「あの人のような能力を身に付けたい」とイメージできるようになります。イメージをはっきりと持つことにより、キャリアプランの立案をしやすくなるでしょう。
効果的にスキルアップできるようになる
ロールモデルがいれば、何をすべきか、どこを目指すかが明らかになります。いわば現在地から目標までの「地図」を手にするようなものです。そのため、手探りで業務を進めるよりも、より効果的にスキルアップできるようになります。
組織が活性化する
ロールモデルに近づくためのよい方法は、その人について理解を深めることです。そのためには、観察して分析するのもいいですが、可能であれば実際にいろいろと尋ねることが合理的でしょう。ロールモデルの考え方や仕事の進め方を学ぼうとコミュニケーションが活発化すれば、組織の活性化も期待できます。
ダイバーシティを促進できる
仕事と育児・介護などを両立している人、ハンディキャップがありながらも活躍している人をロールモデルとすることで、社員に多様なキャリアビジョンを示すことができます。それにより、ダイバーシティの促進を見込めます。
離職者抑制を見込める
ロールモデルを設定することで社員がキャリアプランを立案しやすくなったり、組織が活性化したり、ダイバーシティが促進したりすれば、多くの社員が「働きやすい」「居心地がいい」と感じられる職場になります。企業の雰囲気が良好になればなるほど、離職の抑制につながるでしょう。

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ロールモデルにはどんな人物がふさわしい?

ロールモデルは身近な人であるほど、効果があるといわれます。とはいえ社内にふさわしい人物がいなければ、他社の人でも、会ったことがない人でも構いません。また、分野ごとに複数の人を設定するのもいいでしょう。
身近な上司、先輩
身近に尊敬でき、「こうなりたい」と思えるような上司や先輩がいれば、最適のロールモデルになるでしょう。日常的に学ぶことができたり、刺激を受けたりできるからです。所属するチームや部署にいなければ、他部署の人でもいいでしょう。
取引先や同業他社など接点がある外部の人
自社にお手本にしたい人がいなければ、取引先や同業他社など外部の人でも大丈夫です。少し距離がある方が、優れた点や長所を客観的に把握できるケースもあるかもしれません。
有名人や歴史上の人物でもOK
周囲にロールモデルにしたい人がいなければ、有名人や歴史上の人物でも構いません。漫画やドラマの登場人物でもOKです。例えば、「渋沢栄一のように社会の役に立つ企業を創業したい」などもアリでしょう。
ただし、「坂本龍馬のように日本を変えたい」など、あまりに壮大な目標を掲げてしまうと、現実的ではないかもしれません。

ロールモデルに求められる要件

ロールモデルを設定する場合、その人の年次や役職などによって求められる要件は異なります。ここでは新入社員、中堅社員、管理職と、年代や役職別に紹介します。
新入社員
まだ経験が浅いため、能力やスキルよりも、仕事に対する姿勢を重視するといいでしょう。前向きに仕事に取り組み、学ぶ姿勢があり、上司や先輩の指示に沿って主体的に業務をこなす人材を設定するのがオススメです。
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中堅社員
現場でバリバリ活躍している年代であるため、実務を着実にこなせることに加え、上司の補佐や後輩の育成などにも積極的な人材を設定するのが適しています。社内外の人と適切なコミュニケーションをとれることも大事です。
管理職
マネジメント能力とリーダーシップがあり、組織を正しい方向に導いていける人材を設定するのがベストです。自身が適切に業務を進められることに加え、部下や後輩の面倒をきちんと見て、能力ややる気を引き出せることも重要です。

ロールモデルを目指すステップ

ではどのようにロールモデルを目指せばいいのか、社員のステップを紹介します。
ロールモデルを設定する
まずは、「将来的にこの人のようになりたい」と思う人物を探しましょう。
行動や考え方を観察・分析する
ロールモデルを設定したら、その人がどのように仕事を進めているのか、何を考えているのかを観察し、優れている点を分析することが大事です。日々のルーティーン、仕事に対する哲学、バックグラウンドなどを知ることも参考になるでしょう。
行動や考え方を取り入れる
ロールモデルのことを知ることができたら、行動や考え方を取り入れることが大事です。例えば、得意先や顧客に接触するタイミング、アイスブレイクのテーマなど、やりやすいことからで大丈夫です。ささいなことでもいいのでまねしてみると、気づきや学びがあるはずです。
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企業がロールモデルを活用するステップ

社員が自らロールモデルを設定して行動できれば、自主性に任せておけばいいですが、そうではない場合、企業側がロールモデルを活用するのも社員のキャリア形成において効果的です。そのステップを紹介します。
設定する
まずは、社員にお手本にしてほしい人材を選びましょう。ただし、目指してほしい仕事やスキルは人によって異なるでしょう。ロールモデルも社員それぞれ、チームごと、役職や年次ごとにきめ細かく設定した方がより効果を見込めます。
育成する
ロールモデルに設定した社員がすでに十分な実績や能力、人間性などを備えていればいいですが、もう少し伸ばしてほしい部分がある場合やより高みを目指してほしい場合、個別に計画を立てて研修などで育成する必要があります。
周知する
ロールモデルを設定したら、社内で周知することも大事です。その際には、具体的なエピソードや経験談も交えた方が、多くの社員の参考になり、やる気を出すことを促せるでしょう。
またロールモデルに選ばれた人も、意気に感じてより仕事に励むことが期待できます。
女性躍進に向けたロールモデルの活用方法

女性活躍推進法の制定やダイバーシティ推進などに伴い、多くの企業が女性躍進に取り組んでいます。しかし、結婚・出産など、さまざまなライフステージの変化に対応し、不安を抱えながら仕事をしている女性社員は少なくないでしょう。
そこで、活躍する女性社員のロールモデルを設定することで、自身が目指すビジョンやキャリアを明確に描けるようになり、女性社員の活躍を後押しできます。
社内にロールモデルとなる女性社員がいることが望ましいですが、キャリアや年代など、条件が細かく分かれるため、適切なロールモデルがいない場合もあります。その場合は女性社員のロールモデルを育成していくことからはじめましょう。
育成方法としては、
- 女性管理職と女性社員の座談会・交流会の開催
- 女性を対象とした研修会の実施
- 女性管理職の育成を目的とした外部セミナーへの参加
などが挙げられます。
また、厚生労働省のホームページには、女性活躍推進を積極的に行っている企業の事例が公表されているので、それらを参考にするのもよいでしょう。
本来は社員自らがロールモデルを設定しますが、企業側も積極的に取り組むことで、次世代リーダーの計画的な育成につながります。
参考:女性活躍推進法特集ページ(えるぼし認定・プラチナえるぼし認定)│厚生労働省
ロールモデルになれるような人材の採用方法

ロールモデルになれるような人材は、自社で育てるのが第一ですが、新たに採用するのも効果的です。とはいえ、そのような有能な人材は、転職市場になかなか現れない貴重な存在。いたとしても競争は激しく、従来の方法では採用が難しいのが現状でしょう。採用するためには、豊富な人材データベースのなかから、企業側から欲しい人材を選んで直接アプローチするスカウト型採用が効果的です。
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