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昨今の人手不足によって、企業の従業員は一人ひとりがスキルアップし生産性を向上し、密度の濃い仕事をしていくことが求められています。企業を成長させていくには、組織を支える社員一人ひとりがスキルアップし、成長することが大切です。
この記事ではスキルアップとはそもそも何か、個人として、また組織としてスキルアップに取り組むにはどうすればよいかについてご紹介します。
スキルアップとは何か

スキルアップとは、研修や訓練などを通して仕事に対する能力を向上させることを指します。スキルアップには「今持っているスキルに磨きをかけること」、そして「新たに資格取得をするなど、現在持っていないスキルを新たに手に入れること」、両方の意味合いがあります。
スキルとは
ビジネススキルとは、具体的に「知識」「経験」「仕事に向き合う際のマインド」「保有資格」などのことで、特にマネジメント層に必要なビジネススキルは3つに分類できます。
- テクニカルスキル(業務遂行能力)
- ヒューマンスキル(対人能力)
- コンセプチュアルスキル(概念化能力)
スキルアップとキャリアアップの違い
スキルアップに似た概念として「キャリアアップ」があり、経歴や役職、地位をあげることをキャリアアップといいます。今より上の役職を目指したり、転職をしたりするための一つの手段として、スキルアップがあります。
下記の記事で「キャリアップ」について詳しく解説していますので、ご覧ください。
個人としてスキルアップを目指すには

スキルアップをする場合、個人としてスキルアップする場合と、組織的にスキルアップを図る場合の2つに分けられます。スキルアップには「既存のスキルを伸ばすこと」「新しいスキルを獲得すること」――2つの方向性があり、それぞれについてご紹介しましょう。
日常業務の中でスキルアップをする(経験曲線効果)
スキルアップの機会は、必ずしも普段の業務外にあるわけではありません。日々の業務をより熟練させていくこともスキルアップであり、仕事の効率化につながります。
ここで、エクスペリエンスカーブ(経験曲線)という考え方についてご紹介します。経験曲線とは単位当たりのコストと累積生産量の関係性を表す曲線で、製品の累積生産数が増加していくと、単位当たりのコストが一定の割合で低下していくことを示すもの。
特定の課題や作業について経験を蓄積するにつれ、より効率的にこなせるようになることで、単位当たりのコストが下がっていくのです。製造業だけでなくさまざまな業界に見られ、特に人の手が多くかかる業務では、機械作業ばかりの業務よりも曲線のカーブ(効果)が大きい傾向にあります。
参考:ビジネス+IT「エクスペリエンス・カーブ(経験曲線)とは何か? BCG発案、生産効率向上の理論」
まず何から始めるか、整理して考える(新しいスキルを獲得したい場合)
新しいスキルを獲得したい場合は、まず何から始めるか整理して考えましょう。スキルアップ(能力開発)には2階層あり、PCに例えると1階層目は「OS」、2階層目はワープロソフトや画像編集ソフトなど「アプリケーション」と考えることができます。つまりOSは「能力の根幹」、アプリケーションは「特定領域における具体的なスキル」。1階層目と2階層目、これらをセットで身につけることが重要です。
OSとアプリケーションは、たとえば以下のように考えることができます。
- OS(能力の根幹):思考力、キャリアビジョン、向上心 など
- アプリケーション(具体的なスキル):ワープロソフトを使った文書作成スキル、プログラミングのスキル など

組織としてスキルアップを図るための方法

個人でスキルアップに取り組むだけでなく、組織全体で取り組むことも考えられます。ここからは組織としてスキルアップを図るための方法をお伝えします。
人事制度の見直しや拡充
制度として社員のスキルアップを図る、あるいはサポートすることができないか、人事制度の見直しやスキルアップに関わる制度の拡充を検討するとよいでしょう。具体的には以下のようなものが挙げられます。
- 人事評価制度の見直し
- 賃金制度の見直し
- 手当の拡充(資格手当など)
- 福利厚生の拡充(セミナー費用補助制度など)
- 配置転換にかかる制度の見直し(異動、ジョブローテーションなど)
- 目標管理制度の導入と人事考課との連動
必要な研修の実施
研修の実施を通してスキルアップを図ることもできるでしょう。組織全体に対しての研修または、マネジメント層など特定の社員に対して、マネジメント研修などを実施することでスキルアップを図ることができます。研修の実施にあたっては、集合研修や通信教育などの手段が考えられます。
研修実施によるスキルアップのメリットは、専任講師から教わることで、最新の知識や技術情報を身につけることができる点にあります。
研修中は業務から離れて研修に集中できるメリットはあるものの、事前に業務の調整が必要となるため実施のハードルが高い点がデメリットでしょう。
個人主導のスキルアップをサポートする
個人で進めるスキルアップを制度面でサポートすることも、組織としてスキルアップを図る一つの方法です。
セミナー受講や資格取得、書籍購入などの補助費用を出したり、一定期間スキルアップのために学校に通う費用や時間をサポートしたりすることが考えられるでしょう。
副業(複業)を解禁することで、本業以外でスキルアップしてもらうことも考えられます。いずれにしても本業に追加してスキルアップを進めるには時間が必要です。心身の疲弊やプライベートの時間が削られてしまうリスクもあるので時間管理・健康管理も大切な観点です。
社員発の自主的なセミナー開催
組織によってはそのカルチャー・組織風土として、社員が自主的に勉強会やセミナーを開催していることもあります。企業としてのスキルアップ支援はもとより、社員発で自主的なスキルアップの雰囲気やカルチャーをつくれるとより良いでしょう。
スキルアップの重要性(人事・採用観点で見た場合)

スキルアップは人事や採用の観点でも重要性があります。スキルアップはどのような点で採用などの場面でも効果的なのか、ご紹介します。
採用ブランディングとしての側面
企業として社員のスキルアップに力を入れ、それが対外的に企業のイメージとして付くことで就職・転職希望者から「ここなら成長できそうだ」と思ってもらえます。スキルアップの観点で興味を持ってもらうことで、より成長意欲の高い候補者を集めることにもつながるでしょう。
スキルアップによって生産性が高まり、残業が減れば、プライベートとのバランスも取れる企業だと認知してもらうことができて採用活動にも良い影響がありそうです。
人材の定着率アップにつながる
スキルアップを図ることで社員の仕事に対するモチベーションが向上するでしょう。スキルアップの制度や環境があることで、その組織に所属するメリットの一つにもなります。これが離職を防ぎ、定着率アップにつながると考えられます。
自己実現により満足度が高まり、定着につながる
スキルアップで自己実現ができると、仕事への満足度が上がるでしょう。会社員生活の満足度も上がり、定着につながると考えられます。
スキルアップのメリット

スキルアップには、個人と企業、双方にメリットがあります。両者のメリットについて改めて整理してみましょう。
個人が得られるメリット
スキルアップに取り組むことによって、個人の仕事に対する満足感や、自己実現できることに対する満足感が上がります。ワーク・ライフ・バランスが取れるようになり、生活面の満足度にもつながるでしょう。
スキルアップすることで上司や顧客からの評価が高まることもメリットです。評価が高まり、仕事上の関係者との良好な関係が築けることで、さらなる成長機会につながると考えられます。
企業側が得られるメリット
企業が得られるメリットとして、スキルアップによって生産性が高まることが挙げられます。経験曲線効果で作業・仕事が効率化することで、提供するサービスの品質向上や、生産性向上により時間を作ることで新しいサービス創出を考えることにもにもつながると考えられるでしょう。
スキルアップの制度やカルチャーは、採用ブランディングの強みになる
スキルアップによる企業のメリットは生産性向上だけでなく、人事や採用面にもあります。昨今の人口減少や人手不足によって、企業の人材採用活動はより難度が上がっています。企業は人材を「選ぶ」時代から「選ばれる」時代に変化しているのです。
社員がスキルアップに取り組んでいたり、組織としてスキルアップに取り組んだりする制度・カルチャーがあれば、採用ブランディングで強みの一つになります。自社の現状を把握しつつ、スキルアップの制度構築などを検討してみましょう。
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