嘱託とは? 契約社員や委嘱との違い、定年後再雇用の条件などを解説

嘱託とは? 契約社員や委嘱との違い、定年後再雇用の条件などを解説

少子高齢化と人口減少が続く日本において、多くの企業で人手不足が深刻化しています。一方、年金の受給開始年齢の引き上げや、支給額の減額などによって、定年退職後も生活のために働き続ける人は少なくありません。

そのようななかで、人手不足解消の手段として嘱託社員を採用する企業が増えています。

記事では、嘱託(しょくたく)と委嘱(いしょく)、契約社員や業務委託、パートタイマーといったさまざまな雇用形態と嘱託社員の違いを解説することに加えて、定年後に嘱託社員として再雇用する際の条件も紹介。また、企業が嘱託制度を導入する際に注意しておくべきポイントも含めて詳しく解説します。

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嘱託とは

嘱託とは

嘱託とは、「ある業務・仕事を正規社員以外の人に依頼し、任せること」を指す言葉です。また、業務を依頼された人のことを指す場合もあります。

たとえば、「経理の業務をAさんに嘱託する」、「新人教育をBさんに嘱託する」といったように用いられます。

嘱託と委嘱の違い

嘱託と混同されやすい言葉として「委嘱」があります。

委嘱とは、「特定の仕事や役職を人に任せること」を指し、主に専門的なスキルが求められる業務や役職に対して用いられるケースが多いようです。

たとえば、「監査役にAさんを委嘱する」「B社に新入社員研修の運営を委嘱する」といったケースで使われます。

嘱託社員とは

嘱託社員とは

嘱託社員とは、企業と有期雇用契約を結んだうえで働く社員のことを指します。

有期雇用契約の期間の上限は原則として3年ですが、専門的な知識やスキルをもつ労働者や、60歳以上の労働者と契約する場合に限り、5年の契約期間が認められています。

嘱託社員は正規社員ではなく非正規社員ですが、嘱託社員という言葉は法律上で明確に定義されているものではありません。

では、嘱託社員として働くケースは主にどのようなものがあるのでしょうか。

参考:労働契約(契約の締結、労働条件の変更、解雇等) |厚生労働省

嘱託社員になるケース

嘱託社員は、定年退職後に企業と有期雇用契約を結び非正規雇用として働くケースが多いようです。

また、先述したように嘱託社員には明確な定義がないため、なかには、医師や弁護士、会計士など、高い専門性が求められる職種に携わる人のことを指す場合もあります。

定年後再雇用される嘱託社員とは?

定年後再雇用される嘱託社員とは?

多くの場合、定年退職後に同じ企業に再雇用された社員が嘱託社員とよばれるケースが一般的です。

ただし、なかには定年後に嘱託社員としてほかの企業へ新規採用されるケースもあります。

企業は65歳まで雇用機会を与えなければならない

定年後に同じ企業に嘱託社員として再雇用される、または違う企業に嘱託社員として新規採用されるケースが増えている背景には、「高年齢者雇用安定法の改正」があります。

この法改正により、定年退職後、再雇用を希望する社員に対しては65歳まで就業機会を確保することがすべての企業に対して義務付けられたことに加え、70歳までの就業機会の確保が努力義務となりました。

これにより、定年後も安定的に働き続けるための環境が整備され、嘱託社員が増加したと考えられます。

参考:高年齢者雇用安定法 改正の概要|厚生労働省

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嘱託社員の無期転換ルールの特例制度

嘱託社員の無期転換ルールの特例制度

嘱託社員が、通算5年の有期雇用契約の期間を超える場合、社員の申し込みによって正社員やパートタイマーといった期間の定めのない「無期雇用契約」への転換が可能となります。

ただし、定年後に再雇用される嘱託社員の場合、「有期雇用特別措置法」によって「適切な雇用管理に関する計画を作成し、都道府県労働局長の認定を受けた事業主の下で、 定年に達した後、引き続いて雇用される有期雇用労働者(継続雇用の高齢者)」に限り、無期転換への申し込み権が発生しないとする特例が存在します。

企業がこの特例を適用するためには、都道府県労働局へ認定申請を行う必要があります。

参考:無期転換ルールの継続雇用の高齢者に関する特例について|厚生労働省

嘱託社員の雇用形態

嘱託社員の雇用形態

嘱託社員とその他の雇用形態を比較した場合、どのような違いがあるのでしょうか。

ここからは、

  • 正社員
  • 業務委託
  • 派遣社員
  • 契約社員
  • パートタイマー

の、5つの雇用形態について、嘱託社員との違いを解説します。

嘱託社員と正社員の違い

嘱託社員は有期雇用契約を原則として5年以下の契約期間のもとで業務に従事します。

これに対し、正社員は労働期間の期限の定めがない労働契約(無期雇用契約)のもとで従事するという違いがあります。

また、責任の範囲などにも差がある場合、給与や福利厚生といった待遇面において、嘱託社員は正社員に比べて水準が下がるケースが多いようです。

嘱託社員と業務委託の違い

嘱託社員は雇用主と雇用契約を結ぶのに対し、業務委託は雇用契約を結ばず、成果物や仕事に対する結果への対価として報酬を得るという違いがあります。

また、嘱託社員の場合は雇用契約に基づき労働時間の制約や指揮命令権が存在しますが、業務委託にはそれらがないことも大きな違いといえるでしょう。

嘱託社員と派遣社員の違い

嘱託社員は雇用主と直接雇用契約を結ぶため、雇用主から給与が支払われ、雇用主が指揮命令権をもっています。

しかし、派遣社員は派遣会社と雇用契約を結ぶため、業務を遂行する派遣先企業ではなく派遣会社から給与が支払われます。ただし、指揮命令権は派遣先企業にあります。雇用主と、指揮命令権をもっている企業は同一ではない点が、派遣社員の特徴です。

嘱託社員と契約社員の違い

法律的に明確な区別は存在せず、契約社員も嘱託社員と同様、有期雇用契約を結びます。ただし、多くの企業では定年退職後に再雇用する際には嘱託社員として区別するケースが一般的です。

また、嘱託社員はパートタイマーのように時間を限定して働くケースが多いですが、契約社員は正社員と同様、フルタイムで勤務する場合が多いようです。

嘱託社員とパートタイマーの違い

嘱託社員とパートタイマーは法律上明確な区別がありません。

一般的には、定年退職後に再雇用した社員を嘱託社員、それ以外の時短勤務の社員をパートタイマーとして区別するケースが多いようです。

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企業側・嘱託社員側それぞれのメリット

企業側・嘱託社員側それぞれのメリット

嘱託社員を雇用することは、企業側・嘱託社員側にさまざまなメリットがあります。今回は、定年後に引き続き同じ企業で嘱託社員として雇用した場合を想定し、企業側・嘱託社員側から見たメリットを解説します。

企業側のメリット

企業側のメリットとして考えられるのは、主に以下の3点です。

業務内容を把握しているため、即戦力となる社員を雇用できる

定年後に同じ企業で再雇用となった嘱託社員の場合、業務内容を把握しているため教育コストがかからず、即戦力として活躍してもらえるメリットがあります。人手不足に悩む企業が多い昨今、即戦力人材として嘱託社員は貴重な存在といえるでしょう。

豊富な経験や知見を生かしてもらえる

嘱託社員は長い社会人生活のなかでさまざまな経験を積んでおり、豊富な知見を生かすことができます。実務の主力として活躍してもらうことはもちろんですが、新人や若手社員の教育担当としても大いに力を発揮できるでしょう。

新たに正社員を雇用する場合に比べてコストを抑えられる

正社員を新たに採用するとなると、求人サイトや転職サイト、ハローワークなどへ求人情報を公開し、書類選考から面接までを行わなければなりません。その場合多くの採用コストがかかりますが、嘱託社員として引き続き再雇用すればそれらのコストを大幅に抑えられます。

嘱託社員側のメリット

次に、嘱託社員側のメリットとして考えられるのは以下の3点です。

一から業務内容を覚える必要がない

慣れない業務で一から仕事を覚えるのは大変な作業です。しかし、長年にわたって勤め上げてきた企業でそのまま嘱託社員として勤務できれば、スムーズに仕事を継続できるでしょう。

定年退職前まで働いてきた環境のため働きやすい

新たな職場環境では慣れないことも多く、人間関係を一から構築していくのも時間がかかります。しかし、嘱託社員としてこれまでと同じ環境に身を置ければ、それまで築き上げてきた人間関係や信頼関係を失うことなく働き続けられます。

定年退職後も安定的な収入を得られる

定年退職後にアルバイトやパートタイマーとして働こうと思っても、なかなか働き口が見つからず苦労することも少なくありません。しかし、嘱託社員として再雇用されることで、定年前と同程度とはいかないまでも安定的な収入を得られます。

嘱託社員を雇用する際の注意点

嘱託社員を雇用する際の注意点

定年退職後の社員を嘱託社員として再雇用する場合、企業にさまざまなメリットがありますが、同時にいくつか注意すべきポイントも存在します。

特に押さえておきたい重要なポイントは、「賃金格差の合理性」と「手当の格差の合理性」の2つです。それぞれ詳しく紹介します。

賃金格差の合理性

正社員と嘱託社員とで仕事内容や仕事に対する責任範囲などが異なる場合、賃金に差があっても違法とは認められません。

ただし、労働契約法第20条に「労働者の業務の内容及び当該業務に伴う責任の程度、当該職務の内容及び配置の変更の範囲その他の事情を考慮して、不合理と認められるものであってはならない。」と明記してある通り、あくまでも合理的な範囲内であることが前提となります。

参考:労働契約法のあらまし p39│厚生労働省

手当の格差の合理性

各種手当については、正社員と嘱託社員との間で格差が許容されるものとそうでないものがあります。手当の格差について違法性が認められるか否かは、各種手当の設定趣旨に鑑みて合理的に判断することが求められます。詳しくは後述します。

嘱託社員の労働条件

嘱託社員の労働条件

嘱託社員を含む有期雇用の社員と、正社員との間では不合理な労働条件を設定することは禁止されています。

たとえば、勤務時間や職務内容が同じであるにもかかわらず、嘱託社員の基本給や賞与などの割合が極端に低い場合などは違法と判断されます。

実際に、2020年10月に嘱託社員と正社員との待遇格差の是正を求めた訴訟において、名古屋地裁は定年時の60%を下回る水準の基本給や皆勤手当などの待遇格差は不合理だとして違法と認めています。

これらを踏まえて、嘱託社員として再雇用する場合、企業はどのような労働条件を設定すればよいのでしょうか。

参考:6割未満は違法 嘱託社員への格差正せ│東京新聞 TOKYO Web

雇用期間

定年退職後の社員を再雇用する場合、雇用期間は最長5年までと定められています。

無期転換ルールの特例制度を適用する場合は、無期雇用契約への転換義務はなくなります。

参考:無期転換ルールの継続雇用の高齢者に関する特例について|厚生労働省

給与や待遇

給与や各種手当における嘱託社員と正社員の待遇格差については、一定の条件で認められるものと認められないものがあります。それぞれの具体例は以下の通りです。

【OK】正社員との賃金格差

基本給や賞与といった賃金格差については、業務内容や責任の範囲の違いなどによって合理性が認められる場合に限り適法となります。

しかし、営業職として再雇用されたものの、定年前と勤務時間や営業ノルマなどが変わらない場合、正社員との賃金格差は認められないケースもあるため注意しましょう。

【OK】住宅手当や扶養手当の支給格差

住宅手当や扶養手当などは、扶養家族のための手当といった側面が大きいことから、定年退職後に再雇用となる嘱託社員の場合、これらの手当に格差が生じるのは適法としています。

【NG】通勤手当や皆勤手当の支給格差

通勤手当は通勤にかかる金銭的な負担を軽減するもの、皆勤手当は社員の皆勤を促進するという趣旨のもとで運用されています。

そのため、通勤手当や皆勤手当などにおいて正社員と嘱託社員との間で格差がある場合、違法と判断される場合があります。

通勤手当や皆勤手当に限らず、各種手当の格差については、その手当の趣旨に基づいて合理的に設定することが求められます。

労働時間

嘱託社員の場合、正社員のようなフルタイム勤務ではなくパートタイマーやアルバイトと同様に時短勤務を設定する企業も少なくありません。

また、正社員と同様に「36協定」を締結し、所定の時間外労働手当を支給すれば、嘱託社員に対しても残業を依頼することは可能です。

有給休暇発生日数

定年退職前と同じ企業に嘱託社員として再雇用される場合、基本的には定年前からの勤続年数から通算して、有給休暇が付与されます。

定年後に別の企業へ嘱託社員として入社する場合には、入社後6カ月以降に有給休暇が付与されます。

ボーナス(賞与)支給

給与と同様、嘱託社員のボーナス(賞与)も業務内容や責任範囲に応じて設定するケースが多いようです。

一方、勤務条件によってはボーナスの支給そのものがない、または基本給が減額となるため、ボーナスも正社員に比べて大幅に少ないこともあります。

ただし、「同一労働同一賃金」の考え方によって、給与・待遇だけでなくボーナスについても正社員との不合理な待遇差を設けることは禁じられており、待遇差がある場合はその理由の説明が企業側に義務付けられている点に注意が必要です。

退職金

定年退職時に退職金を支給するケースが多いため、嘱託社員に対しては退職金を不支給とするケースがほとんどです。ただし、就業規則に「嘱託社員への退職金を不支給とする旨」を明記しておく必要があります。

嘱託社員の社会保険

嘱託社員の社会保険

嘱託社員として定年退職後に再雇用される場合、社会保険への加入義務はあるのでしょうか。健康保険や厚生年金保険などの種類別に解説します。

嘱託社員の健康保険

健康保険は原則として75歳までであれば加入でき、以下の条件を満たす場合、嘱託社員であっても健康保険への加入義務が生じます。

  1. 1週間あたりの決まった労働時間が20時間以上であること
  2. 1カ月あたりの決まった賃金が88,000円以上であること
  3. 雇用期間の見込みが1年以上であること
  4. 学生でないこと
  5. 以下のいずれかに該当すること
    (1)従業員数が501人以上の会社で働いている
    (2)従業員数が500人以下の会社で働いていて、社会保険に加入することについて労使で合意がなされている

参考:平成28年10月から厚生年金保険・健康保険の加入対象が広がっています!(社会保険の適用拡大) |厚生労働省

嘱託社員の介護保険

嘱託社員であっても、65歳になるまでは介護保険へ加入しなければならず、保険料は給与から天引きとなり、事業主が2分の1を負担します。また、65歳になった月からは、原則、年金からの天引きとなります。

ただし、上記で紹介した健康保険の加入義務条件を満たさない場合には、介護保険料の負担義務はありません。

参考:介護保険制度について│厚生労働省

嘱託社員の厚生年金保険

嘱託社員として再雇用後、70歳になるまでは厚生年金保険へ加入しなければならず、保険料は給与から天引きとなります。

ただし、上記で紹介した健康保険の加入義務条件を満たさない場合には、介護保険料と同様に厚生年金保険料も負担義務はありません。

参考:70歳以上の方が厚生年金保険に加入するとき(高齢任意加入)の手続き|日本年金機構

嘱託社員の雇用保険・労災保険

嘱託社員として再雇用後、65歳以上の場合も「高年齢被保険者」として雇用保険へ加入しなければならず、保険料は給与から天引きとなります。ただし、1週間あたりの決まった労働時間が20時間未満、雇⽤⾒込みが30日以下の場合、雇用保険は適用されません。

労災保険は、年齢や雇用条件にかかわらず全社員が加入対象となりますが、労災保険料は企業が全額負担するものであり、社員の給与から天引きとはなりません。

参考:雇用保険の適用拡大等について│厚生労働省

嘱託社員を解雇する場合

嘱託社員を解雇する場合

何らかの事情があり嘱託社員を雇用し続けることが困難となった場合、企業は嘱託社員を解雇する理由として「やむを得ない事由」がある場合を除き、契約期間中の解雇はできないとされています。ここでは、やむを得ない事由の代表的な例と、期間満了に伴う雇い止めについて解説します。

契約期間中の解雇は困難

企業側から一方的に契約終了を申し出ることを「解雇」とよびます。企業の倒産などやむを得ない理由を除き、契約期間中の嘱託社員の解雇は困難です。これは、労働契約法第17条で、「使用者はやむを得ない事由がある場合でなければ、契約期間の途中で労働者を解雇することはできない」と定められているためです。

「やむを得ない事由」の代表的な例としては、経営不振や嘱託社員の悪質な行為によって企業が損害を被った場合などが挙げられますが、有期雇用契約となる嘱託社員の場合は、期間の定めのない労働契約の場合よりも、解雇の妥当性が厳しく判断されます。

参考:労働契約の終了に関するルール|厚生労働省

期間満了に伴う雇い止めは慎重に

嘱託社員は有期雇用契約が前提となっており、6カ月や1年など雇用期間が区切られています。定年退職後の再雇用の場合、最長5年の期間に達するまで契約を更新していくケースが一般的ですが、更新のタイミングで雇い止め(契約を更新しないこと)を余儀なくされるケースもあります。

しかし、客観的・合理的な理由がなく、社会通念上相当であると認められない場合、雇止めは認められません。契約の終了条件については、企業と嘱託社員との間で十分に話し合い、認識を共有しておくことが重要といえるでしょう。

なお、厚生労働省の「有期雇用契約の締結、更新及び雇止めに関する基準」では、3回以上契約が更新されている場合または1年以上継続して勤務している嘱託社員に対して、契約を更新しない場合は契約の期間が満了する30日前までに予告しなければならないとしています。

参考:有期雇用契約の締結、更新及び雇止めに関する基準について│厚生労働省

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公務員の嘱託職員

公務員の嘱託職員

公務員でも有期雇用契約を前提とした職員が存在します。民間企業では嘱託社員という呼称が用いられるのに対し、公務員の場合は「嘱託職員」とよばれます。

ここからは、嘱託職員にはどのような種類があるのか紹介していきます。

特別職非常勤職員、一般職非常勤職員

地方公務員法では、特定の学識・経験を必要とする業務に従事する「特別職非常勤職員」と、補助的な業務に従事する「一般職非常勤職員」が定められています。特別職は相談員や研究員など、一般職は保育士や事務職員などが含まれます。

なお、非常勤職員の任期は原則1年以内ですが、契約更新により再任用も可能です。

特別・一般非常勤職員と臨時的任用職員の違い

非常勤職員のなかには、緊急時・臨時の業務を補助する職員として「臨時的任用職員」も存在します。

臨時的任用職員の任期は6カ月以内で、更新は1回限りと定められています。そのため、臨時的任用職員は最長でも1年までの任期となります。

参考:地方公務員の臨時・非常勤制度について│総務省

嘱託医

嘱託医

医療機関や学校、行政機関などからの委嘱を受けて診察・治療を行う医師を「嘱託医」とよびます。

医療機関にてほかの医師と同様に診療を行うほか、企業や行政機関、学校などで健診などを行うケースが多いです。

嘱託医と産業医の違い

企業において社員の健康管理をサポートする医師は「産業医」とよばれます。産業医も立場によって呼称が異なり、企業の社員として雇用される産業医を「専属産業医」、社外の立場からアドバイザーのような役割を果たす産業医は「嘱託産業医」とよばれます。

専属産業医は「常勤」、嘱託産業医は「非常勤」の勤務形態をとることが一般的です。

嘱託保育士

嘱託保育士

主に公立保育園と嘱託契約を結んでいる保育士は「嘱託保育士」とよばれます。嘱託社員と同様に有期雇用契約が前提となります。

嘱託保育士と臨時保育士の違い

有期雇用契約のもとで働く保育士を嘱託保育士とよぶのに対し、担任の保育士が病欠や産休などに入った際、臨時で雇用される保育士は「臨時保育士」とよばれます。臨時保育士であっても保育士資格は必要です。

企業における嘱託制度の事例

企業における嘱託制度の事例

定年退職後も意欲的に働いてもらえるよう、企業ではさまざまな嘱託制度を導入しています。

たとえば、大和ハウス工業では「アクティブ・エイジング制度」を導入し、定年である65歳以降も1年更新で働き続けられるよう制度化しました。

社員の健康に配慮して週4日勤務を原則とし、本人が無理なく働き続けられる環境を用意していることが特徴です。給与は一律20万円で、企業年金を合わせると65歳までと遜色ない水準を保っています。本人の希望と健康状態に応じて年齢を問わず働き続けられる魅力的な制度といえるでしょう。

このように、企業においてシニア層に対する期待は高まっており、年齢にかかわらず貴重な人材を活用し仕事を任せられる制度として運用することが求められています。

参考:大和ハウス工業における定年延長と生涯現役への取り組み│大和ハウス工業株式会社

多様化する働き方に合わせて嘱託制度を導入しよう

多様化する働き方に合わせて嘱託制度を導入しよう

高年齢者雇用安定法の改正により、企業は定年後65歳まで社員の雇用を確保できる環境を整備する必要があります。

少子高齢化に伴い、今後は嘱託制度も含めた多様な働き方を実現していくことが重要といえます。

これから嘱託制度の導入を検討している企業は、今回紹介した嘱託社員の労働条件や社会保険の取り扱いなどを確認したうえで制度化に向けて取り組んでいきましょう。

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著者プロフィール株式会社IKUSA

デジタルマーケティング事業を展開し、Webサイトの制作・運用・分析、記事・DL資料・メールマガジンなどのコンテンツ制作などを行う。2021年12月時点、自社で7つのオウンドメディアを運用し、月間合計600件を超えるコンバージョン数を達成。