部門を巻き込み、新規事業を担う専門人材の採用を実現。U・Iターン人材との出会いも広がっている

福岡県に根差した総合不動産デベロッパーの福岡地所株式会社。オフィスビルや商業施設、賃貸マンションなど多様なアセットを展開するほか、スタートアップ支援などの新規事業創造にも力を入れています。今回は、部門を巻き込んだ採用活動について、執行役員 兼 事業創造部・DX推進部担当の藤村氏、人材開発部長の富田氏(「富」は正しくは「わかんむり」)にお話を伺いました。

藤村 秀雄氏

取材対象者プロフィール藤村 秀雄氏

執行役員 兼 事業創造部・DX推進部担当

1997年に銀行員として社会人生活をスタート。2001年よりプライベート・エクイティ投資会社に参画し、幅広い業種への投資を担当。投資先の執行役を経て、福岡地所に入社し、2022年6月より事業創造部執行役員として新規事業の立ち上げやスタートアップとの協業に取り組む。2024年6月からDX推進部の執行役員も兼務している。
富田 靖人氏

取材対象者プロフィール富田 靖人氏

人材開発部長

2007年に福岡地所に入社。商業施設の運営や社長室、グループ会社への出向を経て、2023年に人材開発部へ異動し、人材開発部長に就任。

事業の多角化で専門人材の採用が急務に。部門の主体的な採用活動が進んでいった

──はじめに、福岡地所の企業概要を教えてください。

富田:福岡地所は「福岡をおもしろく」をコーポレートスローガンに掲げ、総合不動産デベロッパーとして地域に根差した街づくりを担ってきました。不動産開発を行う部署は、都市部のオフィスビルや商業施設、賃貸マンション、物流施設、ホテル、再生可能エネルギーなどアセットごとに分かれているほか、自社開発した物件やオーナー様からお預かりした物件の管理を行う賃貸事業部などがあります。

──藤村さんが執行役員を務める事業創造部の概要も教えていただけますか。

藤村:私が所属する事業創造部では、スタートアップ支援、企業投資、新規事業開発の大きく3つの事業を手掛けています。
スタートアップ支援では、福岡市の大名小学校跡地にて、複数社共同でスタートアップのインキュベーション施設の運営を行っています。他にも、九州大学キャンパス内にライフサイエンス企業向けのラボを開設する予定で、産学官連携の新たなオープンイノベーションの創出を目指しています。
企業投資領域は、スタートアップへの出資やM&Aなどをミッションとしています。新規事業開発は、日々アイデアを出し合いながら事業の芽を育て、実証実験も進んでいるところです。

──人事のみが行う採用活動から部門を巻き込んだ採用活動へと移行した背景や、当時感じていた採用課題について教えてください。

富田:部門を巻き込んだ採用体制への移行は、この2~3年の間で進めてきました。
もともとは人材紹介会社を活用した採用活動がメインでしたが、オフィスビルや商業施設だけでなく、再生エネルギー・物流施設といった事業の多角化に伴う、さまざまな不動産アセットの開発に向け、各領域の知見をもつ専門人材が必要になったのです。
候補者に直接アプローチできる、ビズリーチのようなサービスを部門側が直接使うことで、求める人材により早く、的確に出会えるようになるのではないかと考え、いくつかの部門から少しずつ導入をし始めました。

部門と人事が「チーム」で採用に向き合っていく

──藤村さんは中途採用に関わり始めた当初、ご自身で採用活動を行うことについて、どうお感じになりましたか。

藤村:どの部門でも人材を求めていましたが、中でも事業創造部は一足早く、自分たちが主体となって採用活動に取り組み始めました。
もともと事業創造部が求める人材要件が難しいのもあり、人材開発部に「こんな人がほしい」と伝えるのに苦労していました。例えば、九州大学でのライフサイエンス系ラボの新設に向けては、ライフサイエンスの知見をもった専門人材が必要でした。しかし私たちは不動産デベロッパーですから、「ライフサイエンスのバックグラウンドをもち、かつ、起業や事業の創出を手掛けたいというインキュベーションマインドのある人材」がどこにいるのか、どう探せばいいのかといったノウハウがありませんでした。

ビズリーチのデータベースを自分たちで検索できるようになると、「この人は合いそうだ」と感じるポイントが整理できるようになりました。まずは広めの条件でさまざまな方の職務経歴書を見つつ、「ラボの新設で生きる実績やスキルがある方」を探すために本当に必要な条件は何か、を絞り込むことで、だんだんと面談・面接で魅力的な方にお会いできるようになりました。

採用活動に携わり始めた当初は、「こんなに職務経歴書を読まないといけないのか」と戸惑うこともありました。しかし、求める人材像がクリアになるにつれ、職務経歴書を確認する際におさえるべきポイントもわかるようになり、効率的な母集団形成ができるようになりました。
以前は、「人が足りない、早く採用しなければいけない」と焦りがある一方で、人事からの紹介を待つしかできないもどかしさも感じていました。今は、自分もデータベースを見て手を動かしているので、主体的・能動的に採用に携われているという安心感があります。また、事業成長のために必要な人材を、人事と「チーム」してともに探せている、という連帯感がありますし、採用に至った際に喜びを共有できるところも、うれしい変化だと感じています。

──人事側の視点で、部門の方々を中途採用活動に巻き込んでいくうえで、苦労したことや工夫したことは何でしたか。

富田:藤村が当初は戸惑ったと言っていたように、部門にとって採用活動に巻き込まれることはプラスオンの業務になります。「職務履歴書を読む、スカウトを送る、面談・面接に入る」といった工数が新たに発生してしまうので、候補者とのやり取りや日程調整などは人事サイドで巻き取り、部門の負担は最小限にしたうえで採用活動に取り組んでもらうことを意識していました。

ビズリーチの担当者は、人材要件定義やスカウト文の作成・更新などを、各部門の責任者と定例ミーティングを設けながら一緒に進めてくれました。ミーティングの中で、転職市場の最新動向や他社事例、当社の採用において役立つデータなどを共有してくださり、初めて採用に取り組む部門担当者にとっても、非常に心強い存在だったと思います。

柔軟性を意識した採用活動で、U・Iターンでの採用にも成功

──部門の方々の、採用活動への意識の変化について、人事目線と現場目線それぞれで気づいたことや、部門を巻き込むメリットについてお聞かせください。

富田:まだ道半ばではありますが、この2~3年で、全体の約半分を占める8部門でビズリーチの活用が進んでいます。データベース検索などの採用活動の早い段階から情報共有や連携ができるようになったことで、候補者との向き合い方も変わってきたように感じています。

藤村:部門が主体的に採用活動を行うことで、採用したいポジションの人材要件に磨きがかかり、より自分たちの組織や事業にフィットする母集団を形成できるようになったと感じています。
また、候補者との向き合い方でいうと、選考の柔軟性は意識していますね。例えば私は東京と福岡を頻繁に行き来しているので、「東京出張のときに、東京に住んでいるこの候補者に直接会ってこよう」だったり、人事側も、「この候補者は東京支社のこの人と引き合わせよう」と動いてくれたりしています。面談・面接の短い時間で得られる情報は限られていますので、できるだけ対面でお会いできるとうれしいですね。私たちの組織や事業の理解を深めていただく機会には時間を使いたいですし、今後も必要があれば北海道や大阪など全国どこへでも出向きたいと考えています。

お会いしてその方の人となりを知ることができて、当社のことも理解していただけたら、入社後の定着もずっとスムーズになります。お互いの理解を深めるために、内定後に同世代の社員と話す機会を設けたり、入社前にチームと顔合わせをしたりする方もいました。お会いした候補者に対しての思い入れは、採用活動に関わる分だけ大きくなると実感しています。

──採用に至ったポジションや記憶に残っている採用事例など、取り組みの成果についてお聞かせください。

富田:この数年でプロパティマネジメントや新規事業推進、法務といった複数ポジションでの採用に成功しました。また、ビズリーチ経由で採用した人の約7割は、U・Iターンでの採用という特徴もあります。
福岡県あるいは九州在住の方に絞ると、ターゲットとしている専門人材は非常に少なくなってしまいます。そこで、関東・関西まで広げて、スキルがマッチしていればスカウトを送ったり、出身学校名で検索して福岡に縁のある方を探したり、母集団形成のために最大限のアプローチを重ねてきました。柔軟な姿勢で候補者に向き合った結果として、U・Iターン人材に多く出会えたのかなと思っています。

藤村:私も、ライフサイエンスラボの新設プロジェクトメンバーとして、応募経由で1名採用できました。スカウトだけではなく、自分たちが公開している求人への応募という母集団形成の方法もあるのは、ビズリーチの良さだと感じています。
ご本人は福岡に縁もゆかりもなかったのですが、ライフサイエンス領域のこれまでの知見を生かして、インキュベーション施設を盛り上げたいと、われわれの思いに賛同してくれました。

――最後に、人事・採用担当者をはじめとする読者の方へ、ビズリーチを活用するうえでのアドバイスやメッセージをいただけますか。

藤村:部門にビズリーチを使ってもらうのはハードルが高い、と思っている人事の方も多いのではないでしょうか。ですが、まずは一部の部門で負担を最小限に少しずつ使ってもらうことで、その部門でさらに活用が拡大したり、他の部門でも使ってみたいと声があがったりするかもしれません。実際に、私が採用活動に真剣に向き合う姿を見ている部長やメンバーたちは、少しずつ採用への意識が高まっているように感じています。

富田:当社はまだまだ小さい会社ですが、今後さらに採用予定人数が増えていくことを見据え、部門と連携した採用体制への移行に挑戦しました。ビズリーチの担当者の力も借りながら、少しずつ前に進めたことで、良い結果につながり始めています。引き続き、採用活動を頑張る各部門に対して人事として支援を行うとともに、働く社員のエンゲージメントを高める取り組みや、新卒・中途入社者のオンボーディングにもさらに力を入れ、誰もが活躍できる場を中長期的に整えていきたいです。

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著者プロフィールBizReach withHR編集部

先進企業の人事担当者へのインタビューや登壇イベントなどを中心に執筆。企業成長に役立つ「先進企業の人事・採用関連の事例」や、 事業を加速させる「採用などの現場ですぐに活用できる具体策」など、価値ある多様なコンテンツをお届けしていきます。