企業にとって不可欠な存在である人材を採用するためには、求人サイトやハローワーク、人材紹介会社など、さまざまな採用手法があります。企業の規模や採用の対象となる人材によっても最適な採用手法は異なり、それぞれの特徴やメリット・デメリットを把握しておくことが重要です。
そこで本記事では、採用手法の主な種類をピックアップしながら、それぞれの特徴と選び方のコツ、新卒採用と中途採用における採用手法のトレンドもあわせて解説します。
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採用手法の主な種類と特徴

一口に人材採用といってもさまざまな手法があり、それぞれにメリット・デメリットがあります。そこで、代表的な採用手法を16種類紹介するとともに、それぞれの特徴も詳しく解説しましょう。

1.求人情報誌
求人情報誌やフリーペーパーなどの紙媒体に求人情報を掲載し、候補者からのエントリーを待つ採用手法です。
求人情報誌は各地域で発行されており、書店やコンビニなどで安価に購入できるのが特徴です。なお、採用の有無にかかわらず、求人情報の掲載にあたっては掲載場所や掲載期間に応じて料金がかかります。
■想定料金
1万円〜(掲載期間1週間)
※掲載期間や掲載場所、掲載欄の大きさなどによって料金は変動
■メリット
求人情報誌はエリアごとに発行されているため、地域密着型の求人募集ができます。
また、紙媒体であることから、普段インターネットを利用しない層にも効果的にアプローチできるでしょう。
■デメリット
求人情報誌は採用の有無にかかわらず掲載料金を支払わなければならないため、求人情報を掲載したものの採用に至らなかった場合、掲載料金が損失となってしまいます。
また、求人情報を掲載できる紙面上のスペースは限られているため、求人サイトや自社採用サイトといったWeb媒体に比べると自社の魅力が十分に伝わらない場合もあるでしょう。
2.求人チラシ
正社員やパート、アルバイトなどの求人チラシを作成し、周辺地域の住民に配布し、採用につなげる手法です。
各世帯にポスティングする方法はもちろんのこと、店頭でチラシを配布する方法もあります。
■想定料金
数千円〜(チラシ印刷にかかる実費)
※印刷する枚数による
■メリット
自社でポスティングをするケースではチラシの印刷にかかる実費のみのため、採用コストを安価に抑えられます。
また、チラシを配布するエリアを絞り込むことで、地域密着型の求人募集ができるのもメリットといえるでしょう。
■デメリット
自社でポスティングをする場合、各世帯を一軒ずつ回って配布しなければならず人手を要します。
また、チラシを配布できるエリアが限定的なことが多いため、求人サイトなどに比べると一度に多くのエントリーが見込めないこともデメリットといえるでしょう。
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3.ハローワーク(公共職業安定所)
厚生労働省が管轄する行政機関であるハローワークに求人募集を依頼し、求職者からのエントリーを待つ採用手法です。
民間企業ではなく国が運営しているため、求人情報の掲載にあたって費用がかかることはありません。
■想定料金
無料
■メリット
ハローワークは採用コストを最小限に抑えられることはもちろん、各地域に拠点があることから地域密着型の採用も可能です。
また、ハローワークは多くの人に知られていることから、幅広い求職者に自社の求人募集を周知できます。
■デメリット
ハローワークに登録できる求人情報は、仕事内容や賃金、労働時間、福利厚生といった最低限の内容に限られるため、求人情報誌や求人サイトのように自社の魅力や強みをアピールすることが難しい傾向にあります。
また、高度なスキルや実務経験をもった人材はハローワーク以外で仕事を探すことも多く、自社が求めるスキルをもった人材に出会えるとは限りません。
4.求人サイト
民間企業が運営する求人サイトに求人情報を掲載し、求職者にエントリーしてもらう採用手法です。
求人情報を掲載した時点で料金を支払う「掲載課金型」と求人活動において何かしらの成果が出たときに料金を支払う「成果報酬型」の2パターンの体系があり、掲載課金型の場合、求人情報の掲載期間や掲載場所のほか、正社員・中途採用とアルバイト・パート採用など採用パターンに応じて料金が変わってくるケースが一般的です。
■想定料金
掲載課金型:20万円~(正社員・中途採用のサイト、掲載期間4週間の場合)
3万円〜(アルバイト・パート採用のサイト、掲載期間4週間の場合)
成果報酬型:理論年収の30%程度〜
■メリット
求人サイトでは自社の採用ページを個別に作成するため、自社の魅力や強みをアピールしやすいメリットがあります。また、複数の企業の求人情報が集約されていることから利用者も多く、多くの求職者に自社を知ってもらえます。
さらに、求人サイトというプラットフォームを利用するため、自社採用サイトを一から構築するよりも労力がかからない点も魅力といえるでしょう。
■デメリット
掲載課金型の求人サイトでは、採用に至らなかった場合でも求人サイト側に掲載料金を支払わなければなりません。
一方、成果報酬型の場合は採用者の理論年収の30%以上という高額な費用がかかることもありデメリットといえるでしょう。
インターネットにアクセスすれば閲覧可能なため、エリアを問わず全国からエントリーを集めやすいというメリットがある半面、あまりにもエントリーが多すぎると選考に労力と時間を要することもあります。
5.転職イベント・合同会社説明会
転職希望者が集う、合同の会社説明会へ出展し、求人を募る方法です。
大手転職サイトが主催しているイベントや説明会もあれば、地元企業や自治体が主催しているものまでさまざまです。
■想定料金
50万円〜
※出展する会場の場所や規模、出展日数、出展ブースの大きさなどにより変動
■メリット
転職イベントや合同会社説明会では、会場に訪れた多くの求職者に対して直接アプローチができるメリットがあります。
また、すでに転職活動をしている転職希望者だけでなく、転職を検討し始めた転職潜在層が来場する可能性もあり、幅広い層へのアプローチが可能です。
■デメリット
転職イベントや合同会社説明会では複数の企業がブースを出しているため、来場者に自社のブースに足を止めてもらうには工夫が必要です。たとえば、どのような求人を募集しているのか、自社の魅力などをひと目で分かるようにしておくことが重要です。
また、イベントや説明会そのものの来場者が少ないと、費用対効果が悪くなるといったデメリットもあります。
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6.自社採用サイト
自社専用の採用サイトを立ち上げ、直接Web上からエントリーしてもらい採用につなげる手法です。
求人サイトや人材紹介会社など第三者を介することはなく、候補者と企業が直接やり取りするのが大きな特徴として挙げられます。自社の魅力を発信する採用オウンドメディアと混同されがちですが、自社採用サイトはWeb上から直接エントリー可能であることが前提となります。
■想定料金
無料
※運用コストをのぞく。一からサイトを立ち上げる場合にはサイト構築の実費が必要
■メリット
自社採用サイトでは、募集要項に加えて自社の魅力や強みを自由に発信できるメリットがあります。
求人情報誌や求人サイトだけでは伝えきれない内容や独自のコンテンツを掲載できるほか、求人情報の掲載料や採用に至った場合の報酬などを外部の企業に支払う必要がないこともメリットのひとつです。
■デメリット
自社のホームページとは別に、一から自社採用サイトを立ち上げる場合には労力と時間を要する点がデメリットといえるでしょう。外部企業に構築・制作を依頼する場合も費用がかかります。
また、最新の情報に更新し続けていかなければならず、運用コストもかかります。
7.人材紹介
人材紹介会社へ登録している候補者のなかから、自社にマッチした人材を紹介してもらう採用手法です。
候補者が企業の採用ページを見て直接エントリーしたり、企業が候補者に対して直接アプローチしたりすることはなく、候補者と企業に人材紹介会社の担当者が仲介します。
また、面接の日程調整や内定後の手続きといった採用プロセスも人材紹介会社を介しておこなうケースがほとんどです。
人材紹介会社の多くは成果報酬型を採用しており、もし採用に至らなかった場合には費用の支払いはないケースが多いです。
■想定料金
採用者の想定年収の35〜40%程度
■メリット
自社の求める要件にマッチした人材を紹介してもらえるため、書類選考などの労力が少ない点がメリットです。
また、採用プロセスのなかで候補者と直接やり取りすることは少ないため、コミュニケーションコストも抑えられます。費用面では多くが成功報酬型を採用しているため、採用に至らなかった場合にコストが発生することが少ないです。
■デメリット
デメリットとしては、採用に至った場合に人材紹介会社やに支払う費用が想定年収の35〜40%程度と高額である点です。
採用すればするほどコストが増大するため、大量採用には不向きといえるでしょう。
8.SNS(ソーシャルリクルーティング)
自社のアカウントで採用にかかわる情報を継続的に発信し、エントリーを集める採用手法です。
また、自社が求める人材をSNSからリサーチし、ダイレクトメッセージなどで直接アプローチすることも可能です。
■想定料金
無料
■メリット
SNSを活用した採用手法は、アカウントの開設や運用は基本的に無料でできるため、コストがかからない点が最大のメリットといえるでしょう。
また、多くのSNSユーザーに発信でき、自社の魅力に共感した候補者のエントリーを集められることや、地域を問わず幅広いエリアからエントリーしてもらえることもメリットのひとつです。
SNSを通じて候補者が日頃から発信している内容を見ることにより、人柄や価値観も把握できるでしょう。
■デメリット
SNSは継続的な情報発信が不可欠であり、手間を要します。
アカウントを開設したからといってすぐに採用にむすびつくとは限らないほか、情報発信の仕方を誤ってしまうと炎上リスクも伴うため運用には注意が必要です。
9.人材派遣
人材派遣会社に依頼し、自社での業務に従事するスタッフを派遣してもらう方法です。
人材派遣には一般派遣と紹介予定派遣などの種類があり、このうち紹介予定派遣は自社で採用することを前提に最長6カ月間まで派遣スタッフとして就業します。
■想定料金
1日あたりの平均派遣料金(8時間換算):2万4,203円
※派遣料金とは、派遣社員の賃金や社会保険料、派遣会社の諸経費、派遣会社の営業利益などを含めた総額のこと
■メリット
人材派遣のメリットは、人手が必要な期間のみ限定的に採用できることです。
また、自社の社員として正式に採用する意図があれば、現場での働きぶりを確認することができるのも大きな強みといえるでしょう。
■デメリット
派遣社員の採用にあたっては、書類選考や面接は禁止されており、派遣会社から紹介された人材をそのまま採用しなければなりません。そのため、採用する人材の詳細を把握しづらいことがデメリットといえます。
また、具体的な業務内容や求められる資格、スキルなどを明確に人材派遣会社へ伝えておかないと、マッチしない人材が派遣される可能性もあります。
10.社員からの紹介(リファーラル採用)
自社に在籍している社員の友人や知人などを紹介してもらい、採用につなげる手法は、リファーラル採用ともよばれます。
企業は社員からの紹介を受けた後は通常の採用プロセスと同様に書類選考や面接などをおこないます。また、紹介者である社員に対しては報酬を支払うケースも少なくありません。
■想定料金
数万〜30万円程度
※紹介した社員に支払う報酬の有無は企業によって異なる
■メリット
リファーラル採用の場合、社員から直接候補者に対して自社の魅力や社風を紹介してもらえることがメリットといえるでしょう。
また、社員の目から見て自社にマッチするかどうかをあらかじめ判断できるため、採用のミスマッチを低減できることも強みです。
■デメリット
紹介者と被紹介者(候補者)の関係性の変化が業務に影響する場合があります。関係性の悪化によりどちらかが離職する可能性もあるでしょう。
どの程度の数の紹介を受けられるか予測が難しい点もデメリットといえます。
11.ダイレクトリクルーティング
企業側が「欲しい」人材を獲得するために、企業自身が選択できる手段を主体的に考え、能動的に実行する採用活動をダイレクトリクルーティングとよびます。
SNSで対象の人材を探す方法もあれば、さまざまな人材が登録されているデータベースから探す方法もあります。
■想定料金
人材紹介サービスやプラットフォームを利用する場合、初期費用やデータベースの使用料、手数料などが発生
■メリット
企業から候補者に対して能動的なアプローチができるため、自社の魅力や採用担当者の熱意を伝えやすいメリットがあります。
待遇面や入社時期などの希望を直接ヒアリング・交渉できるほか、採用のミスマッチを低減できる点もメリットといえるでしょう。
さらに、SNSを活用すればコストをかけることなく採用活動をおこなえます。
■デメリット
一度に多くの候補者へアプローチすることが難しいため、大量採用には不向きな手法です。
また、SNSで対象人材が見つけられない場合、データベースなどを利用するためのコストがかかってしまいます。
12.ヘッドハンティング
ヘッドハンティングとは、他社で活躍している人材に直接アプローチし、自社へ引き抜く採用手法です。
高度なスキルを備えたプロフェッショナル人材や経営幹部などの採用に効果的な手法といえるでしょう。
■想定料金
採用者の理論年収の25〜35%程度
■メリット
プロフェッショナル人材や経営幹部といった人材は、求人サイトやハローワークなどへ登録しなくても知人のつてや紹介などによって転職できるケースも少なくありません。
転職市場ではめったに出会えない高スキル・専門人材にアプローチできるのがヘッドハンティングの強みといえるでしょう。
■デメリット
ヘッドハンティングを専門におこなっている業者へ依頼した場合、想定年収の25〜35%程度の採用コストがかかります。
すでに他社で活躍している人材をターゲットにヘッドハンティングを進めるため、採用が決まるまでに時間を要することも少なくありません。
また、そもそも採用にあたっての条件に折り合いがつかないこともあり、確実に成功するとは限りません。
13.アルムナイ採用
アルムナイ採用とは、過去に自社を退職した人材を再び採用する手法です。
アルムナイ採用は候補者から直接応募があるパターンもあれば、企業側から候補者に対してアプローチをかけて採用するパターンもあります。
■想定料金
無料のケースが多い
■メリット
アルムナイ採用では候補者本人から直接応募があったり、企業から直接アプローチをかけたりするケースが多いため、採用コストがほとんどかかりません。
また、候補者は過去に勤務経験があることから社風や働き方などを知っているため、入社後の教育にかかるコストを削減できるほか、採用のミスマッチが起こりにくいことも大きなメリットといえるでしょう。
■デメリット
企業側からアプローチをかけても、現在すでに他社で勤務しているケースや、育児や介護に忙しく働ける状況ではないなどの理由から、採用にむすびつくとは限りません。
また、対象者はあくまでも自社での勤務経験がある人材に限られることから、大量採用には不向きな手法ともいえるでしょう。
14.大学・専門学校
大学や専門学校を通し、学生に対して求人情報を公開し採用につなげる手法です。
新卒社員の採用はもちろんのこと、アルバイトやパートなどの採用にも効果的です。
■想定料金
無料のケースが多い
■メリット
大学や専門学校の場合、求人サイトのように求人情報の掲載料を支払う必要がないケースや、安価で募集できるケースがほとんどです。
学校ごとに設置されている学部やコースを把握しておけば、専門的な知識をもった若手人材の採用にもつなげられるでしょう。
■デメリット
大学や専門学校を通した採用活動では、即戦力人材の採用は難しく、採用後に教育していくことが前提となります。
また、学校ごとに求人募集の掲載を依頼しなければならず、労力がかかり、どの程度の応募が集まるか予測が難しいこともデメリットに挙げられます。
15.採用オウンドメディア
さまざまな情報を発信するために、自社が運営するWebサイトやブログなどをオウンドメディアとよびます。
自社の採用にかかわるあらゆる情報を発信し、就職・転職活動中の人以外にも自社のことを知ってもらうのが採用オウンドメディアの役割であり、自社採用サイトや求人サイトとは別に運営する企業も少なくありません。
■想定料金
無料
※サイトやコンテンツ制作にかかる費用は別途必要となることも
■メリット
幅広く情報を発信することで、自社に興味をもっていなかった層にもアピールでき、エントリー数の増加につなげられます。
また、求人サイトやハローワークなどではアピールしきれない、自社の特徴や強みを正確に理解してもらうことで、採用のミスマッチも低減できるでしょう。
■デメリット
自社採用サイトと同様、外部企業にサイトの構築を委託する場合にはコストがかかります。
また、掲載する情報のアップデートが必要であるほか、採用オウンドメディアを公開してすぐにエントリー数が増えるとは限らず、結果が出るまで時間を要することもデメリットのひとつに挙げられます。
16.採用ミートアップ
求職者を自社に招き、選考の要素よりも、自社に対する興味や志望度を少しでも高めてもらう手法を採用ミートアップとよびます。
採用担当者や現役社員と求職者がフランクな感覚でコミュニケーションをとれる交流会のような雰囲気であることから、自社のことをあまり知らない求職者でも気軽に参加しやすいのが特徴です。
■想定料金
無料
※軽食などを用意する場合は、そのぶんの費用がかかります
■メリット
採用ミートアップは合同会社説明会のように自社独自で実施できることから、低コストで開催できます。
また、選考の場ではないため、自社に興味はあるものの志望度が低い求職者にアプローチできる可能性もあります。
■デメリット
採用ミートアップは、少しでも多くの候補者に自社の魅力を知ってもらい、志望度を高めてもらうことが目的であるため、すぐに選考プロセスへ進めません。
また、採用ミートアップの実施準備や企画にも労力を要するほか、多くの候補者に参加してもらうための集客にも工夫を凝らす必要があります。
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自社の状況に適した採用手法の選び方

人材採用にかかわる課題は企業によってもさまざまです。抱える課題別にどの採用手法が適しているのかを紹介しましょう。
短期間で人材を採用したい場合
急な退職や休職などで人手不足となり、急いで採用したい場合には以下の採用手法が効果的です。
採用手法 | 特徴 |
---|---|
人材派遣 | 多くの派遣スタッフが登録されているため、早い段階で必要な人材を派遣してもらえる |
求人サイト | インターネットで採用活動をスタートでき、応募があった時点で選考を始められる |
求人チラシ | チラシを自社で作成のうえポスティングすれば、最短即日からでも採用活動をスタートできる |
人材紹介 | 自社が求める人材や必須スキルなどを人材紹介会社の担当者へ伝えることで、条件にマッチした候補者に自社のことを提案してもらえる |
ダイレクトリクルーティング | 候補者に待遇面や入社時期などの希望を直接ヒアリング・交渉できるケースがありスピーディーな採用につなげられる |
専門スキルをもった人材を採用したい場合
高度な知識やスキル、専門的な資格などが要求される人材を採用するためには、以下の採用手法が効果的です。
採用手法 | 特徴 |
---|---|
ヘッドハンティング | 経営幹部やプロフェッショナル人材として他社で活躍している候補者を引き抜くため、即戦力採用に特に効果的 |
人材紹介 | 人材紹介会社の担当者へ自社が求める人材の条件を正確に伝えておけば、対象となり得る候補者に自社のことを紹介してもらえる |
ダイレクトリクルーティング | 対象となる候補者を自社でリサーチしたうえでアプローチでき、求める人材・専門人材の採用が可能 |
採用のミスマッチを減らしたい場合
エントリーは集まるものの、スキルや経験不足から採用が決まらない、採用後に短期間で離職する社員が多い、などの課題を抱えている企業は、採用のミスマッチを防ぐために以下の採用手法がおすすめです。
採用手法 | 特徴 |
---|---|
アルムナイ採用 | 自社での勤務経験がある候補者の採用を検討することで、短期間での離職を減らせる可能性がある |
自社採用サイト | 求人サイトなどには書ききれない自社の魅力や強み、働き方の現状などを自由に掲載でき、自社のことを十分に知ってもらうことで採用のミスマッチ低減につながる |
採用オウンドメディア | 自社採用サイトと同様、採用オウンドメディアも自社のことを十分に知ってもらい採用のミスマッチ低減につなげられる |
社員からの紹介(リファーラル採用) | 自社のことをよく知っている現役の社員から、友人や知人を紹介してもらうことで、自社の価値観や社風にマッチした人材を採用しやすくなる |
新卒採用手法の最新トレンド

人材採用には大きく分けて新卒採用と中途採用がありますが、それぞれ採用手法のトレンドは異なります。
まずは新卒採用においてどのような動きが見られるのか、2つのポイントを紹介しましょう。
SNS採用への注力
SNSはプライベートだけでなく、就職活動でも使われることが多いツールとなりつつあります。
実際に学生を対象とした調査においても、70%以上の学生が何らかのSNSを就職活動に活用していることが分かりました。
年を追うごとにSNS利用者の割合は高くなっていることから、新卒社員に限らず、若年層を取り込むためにはSNS採用への注力が求められます。
ダイレクトリクルーティングによるターゲットの絞り込み
2020年度以降はコロナ禍によって就職活動もオンライン化に踏み切る企業が増え、合同説明会などの開催ペースも減少しました。
候補者と対面でコミュニケーションを図る機会が減った結果、優秀な人材を採用するための手法としてダイレクトリクルーティングに注力する企業も少なくありません。
中途採用手法の最新トレンド

次に、中途採用においてはどのような動きが見られるのか、こちらも2つのポイントを紹介しましょう。
ダイレクトリクルーティングやヘッドハンティングへの注力
新卒採用と同様、中途採用も採用のオンライン化が進んだことでダイレクトリクルーティングに注力する企業が増加しています。
また、中途採用の場合は高度なスキルをもった即戦力人材のニーズが高いことから、専門性の高い人材の採用に強みをもつヘッドハンティングも注目されています。
リファーラル採用の導入
人手不足によって求職者にとって有利な市場が続いていることから、求人サイト、人材紹介だけでは要件を満たした候補者が見つからないケースも少なくありません。
そこで、社員からの紹介を受けるリファーラル採用を導入し、数は少なくても着実に候補者を集めるといった方針に転換する企業も見られます。
複数の採用手法の組み合わせ方

より効果的な採用活動をおこなうためには、必ずしもひとつの方法だけに特化するのが正解とは限りません。複数の手法を組み合わせる場合にはどのようなパターンが有効なのか、3つの例をもとに紹介しましょう。
採用コストを抑えて採用活動をする場合
採用コストをできるだけ抑えたい場合には、以下の3つの手法を組み合わせるパターンがおすすめです。
- リファーラル採用
- ハローワーク
- 自社採用サイト
ハローワークで多くの求職者に求人情報を公開しつつ、自社採用サイトも立ち上げることで、求人サイトや人材紹介会社を介することなく安価に採用活動を進められます。
リファーラル採用では紹介者である社員に報酬を支払うケースが多いですが、求人サイトへの掲載料などがかからず、採用のミスマッチを防ぐうえでも有効な手法といえるでしょう。
即戦力人材を採用する場合
中途採用などで即戦力人材を採用したい場合には、以下の3つの手法を組み合わせるパターンがおすすめです。
- 求人サイト
- ダイレクトリクルーティング
- 人材紹介
求人サイトや人材紹介にはさまざまなスキル、経歴を有した候補者が登録していることから、多くの即戦力人材を採用したい場合には有効な手法といえるでしょう。
また、高度なスキルをもったプロフェッショナル人材を自社に迎え入れたい場合には、企業側が「欲しい」人材を獲得するために能動的に採用活動を実行するダイレクトリクルーティングがおすすめです。
恒常的に採用活動をおこなう場合
正社員のほかパートやアルバイトを通年で募集している企業など、採用活動の頻度が高い場合には、以下の3つの手法を組み合わせるパターンがおすすめです。
- 求人サイト
- 自社採用サイト
- ハローワーク
ハローワークと自社採用サイトでは人材募集にかかるコストが安価であることから、恒常的な採用活動に有効です。
これらに加えて、インターネットにアクセスすれば閲覧可能な求人サイトに求人情報を公開することも恒常的なエントリー数拡大にもつながるでしょう。
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採用手法の違いとトレンドを把握し自社の採用に役立てよう

今回紹介してきたように、採用手法にはそれぞれメリットとデメリットがあり、特徴も異なります。
たとえば、短時間で人材を採用したい場合には人材派遣や求人サイトなどを活用する一方で、専門人材の採用にはヘッドハンティングやダイレクトリクルーティングなどが有効です。
自社にとってどの採用手法が最適なのかを検討するとともに、ひとつの採用手法にこだわるのではなく複数の手法を併用することもおすすめです。
ビズリーチ導入から1年で採用コストを80%削減した企業も

ダイレクトリクルーティングで、採用コストの最適化と採用力強化を実現しませんか。
貴社のお悩み・ご要望に沿って、最適な料金プランをご提案いたします。