優秀な営業職を中途採用するために確認すべきポイントと法則


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営業職は自社の製品やサービスを顧客に伝え、売り上げをつくる役割を果たすため、企業の経営状態に直結する存在です。優秀な営業職の採用が、業績アップにつながることは、いうまでもないでしょう。

この記事では、優秀な営業職を採用するためのポイントについて、営業経験の有無に分けて、説明します。

1. 優秀な営業職の条件を明確にする

優秀な営業職の条件を明確にする

優秀な営業職を採用するためには、自社にとっての「優秀な営業職」の条件を明確にすることが大切です。これは営業の経験の有無にかかわらず、必要なプロセスです。企業によって求める人材は異なりますので、まずは自社が求める人材を明確にしましょう。

1-1.優秀な営業職の条件を言語化し、定義する

優秀な営業職を定義しようとしても、営業職は知識、スキルおよび経験に加えて、人柄や性格なども業務上大きく関係する職種です。「なんとなく、こういうタイプが」というイメージがあっても、実際、それがどのような条件を満たした人材か、言語化することは難しく、曖昧になりがちです。しかしながら、選考段階で適切に評価するためには、自社にとって「優秀な営業職」の条件を言語化し定義することが欠かせません。

1-2.優秀な営業職の特徴

優秀な営業職の定義は会社や担当する取引先などによって異なりますが、そのなかでも共通する特徴をいくつか挙げます。

まず優秀な営業職の特徴として挙げられるのが、必要な仕事を最後まで責任を持ってやり遂げることです。仕事にはさまざまな課題や問題点、制限時間があります。それらを乗り越えられるのは、仕事に対する責任感を持っているためです。

次に人となりの面では、素直で真面目であることや、ポジティブであることが挙げられます。これらは自分の仕事に向上心や自信を持ち、工夫して仕事をこなしていくことにつながります。

さらに営業職には、コミュニケーション能力が不可欠です。顧客目線で物事を考えることで信頼へとつながり、顧客との関係を円滑にすることができます。また、コミュニケーション能力は社内のネゴシエーションでも役に立ちます。選考の際にチェックしておきたい項目といえるでしょう。

採用に当たってはこれらに加えて、自社の方針に沿った活動ができるかも重要になります。

2. 営業職「経験者」の中途採用で確認すべきポイント

営業職「経験者」の中途採用で確認すべきポイント

営業職の経験者を中途採用する場合はどのような点を確認すべきなのか、そのポイントについて解説します。

2-1. 過去の実績

営業経験者を選考する際は、提出されたレジュメ(職務経歴書)にこれまでの実績が記載されているケースが多いでしょう。取引先の業種・特徴や、金額規模、目標に対しての達成度などさまざまな情報を確認し、自社の営業職とマッチするかなどをイメージしましょう。例えばB to BとB to Cとでは営業先の相手だけでなく売上額や件数にも大きな差があり、スケジュールに対する意識なども異なります。単に「売り上げトップだった」などの定量的な結果だけではなく、実績の裏側にある取引先や候補者の特性などもセットで、適性を見極めるようにしましょう。

2-2. コミュニケーション能力

営業職にとってコミュニケーション能力は重要なスキルですので、候補者がどのようにコミュニケーションを取るのか確認しましょう。営業職というと「プレゼンテーション能力」などの相手に伝える力の高さをイメージされることもありますが、必要なコミュニケーション能力はそれだけではありません。むしろもっと大切なのは、相手の話を聞く「傾聴力」と、さらにそこから要望を「引き出す力」です。

2-3. 反対意見への対応

営業職は社外の人との接点が多く、常に同じ考え方を持った人たちとコミュニケーションを取るとは限りません。考え方や価値観が異なる人たちと折衝をするなかで、柔軟な対応ができるのかを確認することも大切です。

面接ではあえて候補者の意見に対して反対意見を投げ掛け、どのような対応をするかを確認するのも手です。反対意見に対する返答の内容や表情などによって、候補者の性格の一部が見えてくるでしょう。

3. 営業職「未経験者」の中途採用で確認すべきポイント

営業職「未経験者」の中途採用で確認すべきポイント

営業職が未経験であっても、適性さえあれば、入社後営業職として活躍できます。しかし、経験者と異なり、当然、営業職としての過去の実績などを聞くことはできません。未経験の場合、どのようなポイントをチェックすればよいのかを解説します。

3-1. 挑戦への意欲を

未経験者のなかには、向上心や競争心が高く、経験者に早く追い付こうと熱心にスキルを学び、努力を惜しまない人材もいます。「未経験だが、挑戦したい」という意欲がどれほどあるか、重視して見ましょう。

また、営業職としての経験や思い込みがない分、周りのアドバイスを吸収しやすく、自社の営業方法を身に付けやすいというメリットがあります。

3-2. 必須条件のクリア

職未経験者を選考する場合でも、営業職として可能な限り早く自立してもらうためには、育成においてカギとなる「必須条件」を最低限設けておくとよいでしょう。業界に対する知識、ビジネスマナー、コミュニケーション能力などが挙げられます。

未経験採用の場合、さまざまな人材に巡り合えるメリットがある一方で、選考基準が定まっていない場合には採用担当者の負担は増大してしまいます。選考フローを効率化する意味でも「必須条件」を設定するとよいでしょう。

3-3. 前職での成功談・失敗談

経験者の場合は営業職としての実績がありません。前職での成功談や失敗談などを聞き、トラブルへの対応力や判断力、得意なことや苦手なこと、人柄などをうかがい知ることで、自社の営業職にマッチするかを判断しましょう。

4. 営業職としての傾聴力・提案力がわかる「FABE」の法則

営業職としての傾聴力・提案力がわかる「FABE」の法則

「FABE(ファブ)」とは、Feature、Advantage、Benefit、Evidenceの頭文字をとったもので、営業の必須スキルともいわれています。面談・面接は「商談」の場ではありませんが、「候補者の経験について」「自社のビジネスの魅力」など、このFABEに沿った説明や返答ができているか否かで、候補者の傾聴力や視点の持ち方が分かるでしょう。

「過去の実績」や「営業経験」にとらわれず、「聞き手のことを思って、話ができる方か」を見ることが、大切でしょう。

Feature(特徴)|提案の特徴、概要説明
提案や商品の特徴、概要説明。長い説明をしていては、相手に伝わらない。優秀な営業職は、商品はもちろん、自分自身のことでも「一言で言うと、どんな強みがあるのか」を説明できる。

Advantage(優位性)|優位性
競合(サービス・商品)に対する優位性。物事を俯瞰したり、ポジショニングや役割を自ら創出できたりするため、営業活動だけでなく、組織でも活躍しやすい。

Benefit(ベネフィット、顧客便益)|顧客の得られるメリット
FABEのなかで最も抜けがちなポイント。FeatureやAdvantageは説明できても、「自分(説明者)が伝えたいこと」で終わっている提案が実は多い。しかし優秀な営業職は、相手のニーズや課題を整理したうえで「聞き手にとっての便益」を念頭に、話すことができる。

Evidence(証拠)|裏付けデータ、実績
AdvantageやBenefitを裏付ける情報や証拠。セールステックツールなどが普及し、営業職にもデータ分析などのスキルが求められるなか、エビデンスに基づいて話せる営業職が今後さらに重要となる。

5. 時代で変化する「優秀な営業職」のスキル

時代で変化する「優秀な営業職」のスキル

以前は、営業担当者が製品やサービスの「情報」を提供し、購買へつなげる「売り手主導型」の営業スタイルが一般的でした。ですが、現在は、買い手がインターネットで情報収集し、ときには他社のものと比較してから製品やサービスを購入することが当たり前になっている、いわば「買い手主導型」の時代です。

とにかく自社の製品・サービスを売るのではなく、第一にお客様の本質的な課題を見つけたうえで、役立つことを考える「視座の高さ」が重要です。また、お客様自身が気付いていない課題や、イメージできていない未来を伝える提案力がより求められています。AIやインターネットが発達・普及し、電話やメール、Webなどの非対面チャネルを活用したとしても、最終的な意思決定を行う相手が人である以上、顧客のニーズを深掘りし、論理的な思考に基づいてそれぞれの顧客にフィットする提案をできる人材が今後よりいっそう必要になるでしょう。

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