急成長の企業が、ビズリーチが提供する「面接官トレーニング」から得たものとは?

急成長の企業が、ビズリーチが提供する「面接官トレーニング」から得たものとは?

採用拡大期に面接時の候補者体験の課題に直面

採用拡大期に面接時の候補者体験の課題に直面

コインチェック株式会社
人事部 採用グループ グループ長/今井 大介氏

当社はビットコイン、イーサリアムなどの暗号資産を取引するサービス「Coincheck」を中心に、企業・プロジェクトによるトークン発行を通じたファンコミュニティの育成や資金調達を支援する「Coincheck IEO」、NFTの売買ができるマーケットプレイス「Coincheck NFT(β版)」を提供している企業です。

金融リテラシーにかかわらず誰もが使用できるサービスを提供することにより、暗号資産やブロックチェーンから生まれる「新しい価値交換」を身近に感じられる機会をお客様にお届けしています。また、それ以外にも株主総会や決算説明会などをオンライン開催できるよう総合的に支援するサービス「Sharely(シェアリー)」も提供しています。

面接官トレーニングを導入する前は、当社ではほぼ全ての採用面接を人事が担当していました。しかし、会社の成長に伴い採用規模も拡大することやよりカルチャーマッチを重視するためにも人事以外の社員にも面接を担当してもらい、スクラム採用を推進していくこととなりました。

当社の場合、マネージャークラスだけではなくメンバークラスの社員にも面接に協力してもらっています。しかし、以前は面接に関する教育制度を用意しているわけではなかったため、社員にとっては「ある日突然面接を頼まれて、よくわからないまま対応する」という状況だったと思います。

当時、面接を終えた候補者に面接の印象に関するアンケートを実施していたのですが、「良くなかった」という回答が当時はしばしば見られたため、課題感を抱いていました。

また、現場社員の面接に私自身が同席した際に、候補者に対して「この会社に入りたい」と思ってもらえるような魅力づけ(アトラクト)となる振る舞いができていないと感じることも時々ありました。たとえご縁がなかったとしても、応募してくれた候補者に当社が魅力的な会社だと感じていただきたいという思いもあり、早急な改善が必要だと感じました。

ちょうどその頃、普段から当社の採用活動でお世話になっているビズリーチのコンサルタントから「面接官トレーニング」の存在を教えてもらいました。ビズリーチとは普段からコミュニケーションが取れていたので安心感があり、実施をお願いすることにしました。

座学とロールプレイングの両方を通じて実践的な手法を学べた

座学とロールプレイングの両方を通じて実践的な手法を学べた

面接官トレーニングの内容は、当社の課題に合わせて設計してもらいました。

最初に課題としてビズリーチにお伝えしたのは、面接の基本スタンスです。当社の現場社員は「見極め」にフォーカスしすぎている傾向があったのですが、面接は候補者の魅力を引き出したり、会社の魅力を伝えたりする場でもあるので、まずはそういった意識を持ってもらう必要がありました。

また、「見極め」に関しても人それぞれの方法で行われている状況だったので、一定のフレームワークを学び、それを実践するために必要な質問スキルなどを身につけられるようにしてほしいと伝えました。

作成してもらったカリキュラムは、まず人事が受講した後、約15名の現場社員に研修として実施しました。内容は、面接官の持つべきスタンスや具体的な進め方などについてのレクチャーに加えて、学んだことをその場でアウトプットするワークショップを含むものでした。

なかでも、候補者の過去の行動・実体験から未来に世界を生み出す可能性を評価する「コンピテンシー面接」の進め方に関する部分は、非常に実践的でした。深掘りの手法である「STARモデル(※)」の説明や、STARモデルに沿った質問の仕方などを実際の面接を想定したロールプレイング形式で学べたので、座学で学んだ知識をより定着させられたのではないかと思います。

※「STARモデル」は「Situation(状況)」「Task(タスク)」「Action(行動)」「Result(結果)」の4つの観点から情報を整理し、候補者の本質に迫るフレームワークの名称。

その際、参加者の一人が「コンピテンシー面接をやろうとして圧迫面接にならないためにはどうすればいいですか」という質問をした際には、「深掘りをすることで自分に興味があると候補者が感じ、好意を持っていただける」や「オンライン面接では非言語情報が少ないので、深掘りをすることが面接官の好感につながるというデータもある」などその場で講師から丁寧に解説していただいたので、参加者の理解度は高まったと思います。

終了後、研修の参加者にアンケートを実施したところ、満足度は非常に高かったです。具体的な感想としては、「面談と面接の違い、深掘りのスキルなどの基本が理解できた」「印象ではなく、過去に起きた事実をもとに判断する方法がわかった」「学んだことをその場で実践できたので、面接官として意識するべきことを体感的に理解できた」といった声がありました。

面接ノウハウが蓄積されていない拡大フェーズの企業におすすめ

面接ノウハウが蓄積されていない拡大フェーズの企業におすすめ

面接官トレーニングの実施後は、候補者から「(面接の印象が)良くなかった」という回答が返ってくることはほとんどなくなりました。参加者の振る舞いが研修に参加しなかった社員にも良い影響を与え、全社的に面接の質が高まっていったように思います

その結果、人事として現場を頼れるようになったのは最大の成果でした。もし私たち人事が「採用面接は人事部で担当する」という考えのままでは、全社採用を継続する判断は決してできなかったと思います。

また面接官トレーニングの内容は、人事である私自身にとっても大変参考になるものでした。実は研修を受けるまでは「面接ノウハウは感覚的なもの」だと思っており、他の社員に共有可能な形でのノウハウ化ができていませんでした。しかし今回の研修を通じて、「今まで人事として培った面接スキルは言語化できるもの」という理解ができました。今後の採用活動に役立つ大きな収穫が得られたと感じています。

面接官トレーニングは、当社のように会社自体がまだ若く、採用に関するノウハウが十分に蓄積されていないけれども、スクラム採用によって組織を拡大する必要があるフェーズの会社にこそおすすめしたいです。きちんと体系立ったカリキュラムを持つビズリーチの面接官トレーニングによって、安心して現場に頼れるようになると思います。

当社の社員数は現在190人弱(2022年3月末時点)ですが、これからさらに採用を拡大し、2023年度中には340〜350人規模を目指す計画を掲げています。面接官トレーニングの受講をきっかけに、今後は面接だけでなくスカウトや採用広報、求人作成などの他の採用業務についてもノウハウを共有し、コインチェック独自のフレームワークを構築して、採用活動全般の質を高めていきたいと考えています。

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著者プロフィールBizReach withHR編集部

先進企業の人事担当者へのインタビューや登壇イベントなどを中心に執筆。企業成長に役立つ「先進企業の人事・採用関連の事例」や、 事業を加速させる「採用などの現場ですぐに活用できる具体策」など、価値ある多様なコンテンツをお届けしていきます。