適性検査を行うメリットとは? 中途採用における適性検査を実施する際のポイントを解説

適性検査を行うメリットとは? 中途採用における適性検査を実施する際のポイントを解説

中途採用における採用ミスマッチを防ごうと、選考時に適性検査を取り入れるケースが増えているようです。今回は、中途採用における適性検査の種類や実施するメリット、活用方法について解説します。


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1. 中途採用ならではの「採用の問題点」とは

中途採用ならではの「採用の問題点」とは

即戦力となる人材を確保しようと、多くの企業が中途採用に取り組んでいます。しかし、ビズリーチの独自調査によると、35~49歳で転職を経験した人のうち、前職が在籍3年未満となる「早期離職者」は39.0%という結果に。

転職理由はさまざまですが、ここではまず中途採用で発生しやすい「採用の問題点」について、確認していきしょう。

相性が見極められない

採用に不慣れな現場責任者が中途採用の面接を担当した場合、スキルや経験のみに注目する傾向が強いようです。その結果、「企業理念を理解・共感しているか」「自社の企業風土になじめそうか」といった相性の部分を見過ごしてしまうこともあるでしょう。

このような点を見逃してしまった場合、採用してもすぐに離職してしまう恐れがあります。そればかりか、入社後にほかの社員と人間関係のあつれきを生んでしまうなど、周囲にも悪影響を与えてしまいかねません。

採用基準が低くなってしまう

中途採用は新卒採用と異なり、選考期間が短く、候補者の相対評価ができないこともしばしばあります。時間がないなかで、必要な人材を採用しなくてはならないとなれば、少々の迷いがあったとしてもスキルが必要条件を満たしていれば採用してしまうといったことが起こりやすくなってしまいます。結果として、本来求めていたはずの採用基準が曖昧となり、入社後のミスマッチにつながってしまいます。

育成が現場任せになる

中途採用者が「即戦力」であることを前提に、十分な育成をせずに中途入社者本人やその上司に任せきりになってしまうことがあるようです。しかし、そのような放置の結果、採用された人材が本来のパフォーマンスを発揮できなかったり、入社後のモチベーションの低下などにつながってしまったりする恐れが出てくるのです。

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中途採用において適性検査を行うメリットについて

中途採用において適性検査を行うメリットについて

中途採用でのミスマッチを防ぐためには、適性検査が有効な手段です。ここでは、中途採用において適性検査を行うメリットについて解説します。

候補者の相対評価を可視化できる

中途採用では比較対象が少ないため、候補者を相対評価しにくいという問題があります。適性検査を実施することで、チームワークや意欲の高さといった企業が求める要素を、平均と比べて数値化できます。点数として可視化することで、より客観的な判断が行えるようになるのです。

社内における選考基準を統一できる

採用活動を書類選考と面接のみで行うと、採用担当者の性格や能力によって評価が分かれ、採用基準にばらつきが出てしまいます。その結果、中途入社者の能力にもばらつきが生まれ、ミスマッチが起こりやすくなります。また、本来は優秀な人材をも見逃してしまう可能性が高くなるという問題も起こります。

適性検査により性格や価値観を可視化できるため、担当者の主観に左右されることのない評価が可能です。適性検査の結果をもとに選考基準を明確化すれば、採用担当者が変更になったり複数になったりした場合でも、同じように評価ができます。

育成支援に使用できる

適性検査の結果から、性格や価値観を把握することができます。選考ツールとしてだけではなく、入社後の育成支援にも使用できるのです。実務経験のある中途入社者でも、新たな仕事の進め方などになじむまで時間がかかります。適性検査で人物像を理解しておくことで、コミュニケーションの取り方を工夫することができ、スムーズに職場になじませることが可能となります。

実施の前に知っておきたい適性検査の種類とは

実施の前に知っておきたい適性検査の種類とは

適性検査を使いこなすためには、それぞれの検査によってどのような適性を知ることができるのかを理解しておく必要があります。ここでは、適性検査の種類について解説します。

能力検査

能力検査の出題項目は、国語などの言語分野や数学などの非言語分野、一般常識などが挙げられます。能力検査では、知的能力や論理的思考、情報処理などの能力を確認できます。過去問を解くなど事前に準備ができる検査なので、入社意欲を測ることもできるでしょう。そのため、能力検査では一律の点数による選別ではなく、自社の求めている能力水準を満たしているかという観点で行います。

入社後に配属になる予定の部署や仕事内容によっても、求められる能力水準が異なるため、能力検査を行う際は人材の能力水準を明確にしておくことが必要です。適正検査で有名な「SPI」や「玉手箱」に能力検査が含まれています。

性格検査

性格検査とは、思考や情緒、仕事の進め方やコミュニケーション能力についての検査です。面接では把握しきれない特性を客観的に見ることができます。そのため、応募者の性格が企業文化に合うかどうかや職種に対する適性も把握することが可能です。

性格検査では応募者の内面を見ることができるため、採用後のミスマッチを防ぐ効果が期待できます。

性格検査で有名なものには、「YG性格検査」「内田クレペリンテスト検査」があります。

中途採用における適性検査の選び方について

中途採用における適性検査の選び方について

中途採用における適性検査にはさまざまな種類があります。どの適性検査を行えばよいか迷う採用担当者も多いのではないでしょうか。ここでは、中途採用における適性検査の選び方について解説をします。

受検方式を選択

受検方式には、ペーパーテスト方式、テストセンター方式、インハウス方式、Webテスティング方式があります。

ペーパーテスト方式は主に紙で行う筆記試験です。会社や専用に用意した試験会場などで実施されます。テストセンター方式は、適性検査を実施する企業が会場を用意し、仕切られた空間でパソコンなどを使って実施される試験方式です。インハウス方式は、会社内で会社の用意したパソコンなどを使用して実施される試験方式です。Webテスティング方式は、パソコンなどを使い、インターネット上で受検者の好きな時間に自宅などの好きな場所で受検できる試験方式です。ペーパーテスト方式とWebテスティング方式の中間にあたるインハウス方式では、不正リスクを回避し、結果をすぐに知ることができます。

結果取得までのスピードを比較

採用までに多くの時間を割けない中途採用においては、分析結果をいかに早く簡単に集計できるかも重要なポイントです。ペーパーテストは結果がわかるまでに時間がかかりますが、不正を防げます。一方、Webテスティング方式は、結果をすぐに出すことはできますが、ネット上の情報を使い不正をするリスクがあります。テストセンター方式やインハウス方式は、指定されたパソコンを使い準備された会場で受検するため、不正を防止しやすいペーパーテスト方式と、結果を早く知ることができるWebテスティング方式の両方のメリットを持ち合わせています。

最適な実施時期とは。中途採用で適性検査を行うタイミング

最適な実施時期とは。中途採用で適性検査を行うタイミング

適性検査の実施については、書類選考通過後、面接時、最終面接後の3つのタイミングが考えられます。

応募者多数の場合は、書類選考通過後に適性検査を行うことで候補者を効率的に絞り込めます。中途採用のように早く採用を行いたい場合は、面接時に同時に実施するのがよいでしょう。応募者の負担を小さくし、選考中の辞退を減らすことにつながります。同時に、採用コスト削減も期待できます。

ある程度人数を絞り、最終判断として適性検査を実施する場合は、最終面接後に実施します。検査結果は人事情報として入社後に活用できる貴重なデータとしての価値もあります。

適性検査を採用面接で活用する方法とは

適性検査を採用面接で活用する方法とは

適性検査の結果から、受検者の特性がわかります。その特性によって、入社後に活躍してくれそうな人材かどうかをある程度見極められます。面接時に適性検査の結果を応募者に渡し、一緒にその内容を確認することで、応募者とのコミュニケーションを深めている企業もあります。さらに、入社後にその適性検査で得られた特性に応じた能力をうまく発揮できているかを定期的に確認することで、業務の効率化や人材の適切な配置・教育にも役立ちます。

中途採用における適性検査の注意点について

中途採用における適性検査の注意点について

中途採用における適性検査は効率的な採用ツールですが、適性検査を行う際には注意すべき点もいくつか存在します。ここでは、中途採用における適性検査の注意点について解説します。

利用目的に合う適性検査を選ぶ

適性検査にはさまざまなものがあり、測れる能力も検査方法もさまざまです。最適な適性検査は会社や採用ポジションによって異なります。適した適性検査を選ぶためには、誰に対して、どのような場面で実施し、何を知りたいのかを明確にする必要があります。そのうえで、自社に合った適性検査を選ぶようにしましょう。

適性検査で選考スピードを落とさない

売り手市場が続いているなか、優秀な人材獲得のために各社がしのぎを削っています。優秀な人材はさまざまな企業から引き合いがあるため、アプローチが成功しても選考前や選考中の辞退が起こりやすくなります。スピード感のある採用活動を行い、確実に人材を獲得するためにも、できる限り早く内定を出すことが重要です。面接直前に実施するなど適性検査を上手に活用し、応募者の負担を増やすことなく採用の質とスピードを高めていきましょう。

適性検査以外で中途採用のミスマッチを防ぐ方法

適性検査以外で中途採用のミスマッチを防ぐ方法

適性検査以外にも、中途採用のミスマッチを防ぐ方法はあります。なかでも、ビズリーチのダイレクトリクルーティングはおすすめです。即戦力となる優秀な人材が多数登録しており、細かな条件で簡単に人材を検索できます。ミスマッチが少なく、優秀な人材を獲得できる可能性が高い点で、非常におすすめです。さらに選考時に適性検査も実施することで、よりミスマッチのリスクを減らすことができるでしょう。

中途採用では適性検査を活用することで、採用のミスマッチを防ぐことが期待できます。同時に、採用に利用するサービスを厳選することで、より効率的な採用活動が可能となります。「欲しい人材」に直接アプローチできるビズリーチを検討してください。

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著者プロフィールBizReach withHR編集部

先進企業の人事担当者へのインタビューや登壇イベントなどを中心に執筆。企業成長に役立つ「先進企業の人事・採用関連の事例」や、 事業を加速させる「採用などの現場ですぐに活用できる具体策」など、価値ある多様なコンテンツをお届けしていきます。