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採用担当者にとって、「人材獲得競争の激化」は近年のキーワードの一つ。優秀な人材を採用することがこれまで以上に難しくなっています。人材を採用できないと、企業活動の継続も危ぶまれます。
そこで今回は、人材獲得競争が激化する背景、そしてこの状況で優秀な人材を採用するためにできる工夫や効果的な採用手法を紹介します。
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1. 人材獲得競争が激化する背景
日本における人材獲得競争激化の理由は複数ありますが、ここでは主たる5つの背景をご紹介します。
1-1. 人材の売り手市場化
人材獲得の難しさを示す指標として「有効求人倍率」があります。有効求人倍率は、「有効求人数(仕事の数)」を「有効求職者数(仕事をしたい人の数)」で割った数値です。
数値が「1」より大きくなるほど求人数が多く、働き手が足りなくなり、「売り手市場」といわれます。厚生労働省の月次調査によると、2008年に起きたリーマン・ショックの直後となる2009年8月の有効求人倍率は0.42倍でした。しかしそこから年々上昇し、2019年5月は1.62倍となっています。
さらに中小企業庁の「中小企業白書」では、大企業より中小企業の方が深刻な人手不足に陥っていることが指摘されています。大手企業は知名度によってある程度応募者を集めることができるでしょう。しかし、社員が多くない中小企業が、新たに社員を採用することも難しいとなると、人材不足が経営に影響を与える懸念が出てきます。
参考:厚生労働省「一般職業紹介状況(令和元年5月分)について」
参考:中小企業庁「2019年版『中小企業白書』第4章:人手不足の状況(第 1-4-7 図)」
1-2. グローバル化
グローバル化による国境を超えた人材獲得競争の激化も背景にあります。テクノロジーの進化などによって、外資系企業が日本市場へ参入する事例のみならず、日本企業が海外へ進出するケースも増えています。
語学力に加え、経営や財務、テクノロジーなど特定の高度なスキルを持った人材は、現在の居住地に問わず、世界中から魅力的な条件のオファーが殺到する可能性があるのです。
1-3. 少子高齢化
少子高齢化による生産年齢人口の減少も日本が抱える課題の一つです。日本の15~64歳の生産年齢人口は、1995年以降、減少の一途をたどっています。
参考:総務省統計局「平成31年/統計トピックスNo.119 統計が語る平成のあゆみ」
1-4. VUCA時代の到来
VUCAとは、Volatility(変動性)、Uncertainty(不確実性)、Complexity(複雑性)、Ambiguity(曖昧性)の頭文字を並べた言葉です。将来の予測が難しい現代の社会状況を表しています。IT技術の進化によってビジネスの発展、衰退のサイクルが早まっており、過去に獲得した知識やスキルが陳腐化するスピードも上がっています。
こうした変化に柔軟に対応し、新たな知識やスキルを手に入れ続けられる人材のニーズは、上がる一方、希少価値は高く、獲得競争は激しいものとなるでしょう。
1-5. 業界全体のIT化
かつて「IT企業」といえば特定の業界を指す言葉でした。しかし現在では、メーカーや小売業など他の業界でもITツールやシステムを利用することが常識となっています。テクノロジーが産業領域を超越して普及した結果、エンジニアやセキュリティ技術者、AI(人工知能)・IoT関連の技術者など、優秀なIT人材の獲得競争が熾烈になっています。
経済産業省の調査結果によれば、日本国内のIT人材は2018年段階ですでに約22万人も不足しています。IT人材の不足傾向は今後も続き、2030年には16.4万人から78.7万人の間になると予想されています。
参考:経済産業省「IT 人材需給に関する調査報告書内(P25)」
2. 人材獲得競争を勝ち抜く工夫
人材獲得競争が激化する背景は複雑かつ大きいものです。そのようななかで人材獲得競争を勝ち抜くには、どのような工夫が求められるのでしょうか。
2-1. 多様な人材が働ける環境や機会を設ける
「ダイバーシティー」という言葉はご存じでしょうか。ダイバーシティー(diversity)とは、英語で「多様性」と訳され、企業の人事・採用活動においては「人種・国籍・性・年齢などのさまざまな条件を問わずに人材を活用すること」を意味します。
子育てをする女性が働きやすいよう、子育て費用の補助や社内託児所の整備をすることで、現在子育てをしている社員だけでなく、出産や子育てを考えている社員にとっても安心できる職場環境となります。また、社内公用語を英語にすることで、外国人の雇用を積極的に進める企業も出てきています。
なお、環境や制度を整備するだけでなく、実運用に問題がないことを定期的にチェックする必要があります。人事担当者による面談やアンケートなどの機会を設けて、環境や制度、運用の改善を図るようにしましょう。
2-2. 競合他社より魅力的な雇用条件を提示する
求職者にとって魅力的な雇用条件を用意しなければ、優秀な人材は集まらないでしょう。スキルや経験さえあれば経験年数にかかわらず柔軟に年収を提示するなど、社長をはじめ、経営層が実力主義への転換のために動くことを検討してもよいでしょう。
賃金以外にも、求職者が魅力的であると感じる要素はあります。たとえば「得意なスキルを十分に生かせる」「先端技術に触れられる」「裁量の範囲が広い」「新たなスキルや技術の取得機会が多い」といった仕事は魅力的です。他にも、リモートワークや副業の奨励、成果主義、能力開発制度の充実など、働き方やスキル獲得の面でも工夫が可能でしょう。
3. 人材獲得競争の激化に伴い、注目される採用手法
人材獲得競争の激化に伴い、これまでの採用手法だけでは人材を獲得できない可能性が高まってきました。最後に、注目される採用手法を3つご紹介します。
3-1. スカウト型採用
企業が個人に直接アプローチをして、自社の魅力を伝えるスカウト型採用。これまでは人材紹介会社や一部のヘッドハンターだけにしか公開していなかった人材データベースを可視化し、企業と個人がダイレクトにつながりを持てるようになったサービスもあります。
「今すぐの転職は考えていない」「希望に合う求人があれば話を聞きたい」という方にもアプローチできるようになり、企業と個人の双方にとってマッチングのチャンスが広がっているといえます。
3-2. リファラル採用(リファーラル採用)
リファラル(referral)とは、訳すと「委託、紹介、推薦」という意味で、自社の社員に候補者を紹介してもらう採用方法を指します。自社の社員に友人や元同僚などを紹介・推薦してもらい、候補者を集めます。自社の社員が候補者の経歴や性格・志向性などを知っているため、入社後のミスマッチが起こりにくいと考えられます。また、採用コストも削減できます。
3-3. ソーシャルリクルーティング
ソーシャルリクルーティングとは、SNS(ソーシャル・ネットワーキング・サービス)を活用する採用方法です。SNSアカウントを見ることで、候補者の価値観や嗜好といったデータをうかがい知ることができ、カジュアルなコミュニケーションがとれるため、候補者との距離を縮めやすいのが特徴です。一方で、社員アカウントであれ、企業アカウントであれ、いずれもその内容は「企業の発言」としてとらえられます。使いやすいツールではありますが、投稿する内容を慎重に検討する必要があります。
4. 人材採用に、ダイレクトリクルーティングを
人材獲得競争が激化した背景には、少子高齢化やIT化など不可逆的な社会変動が関係しています。今後、競争が継続することを前提に、自社の採用に取り組んでいかなくてはならないでしょう。
そこでぜひ取り入れていただきたいのが「ダイレクトリクルーティング」です。ダイレクトリクルーティングとは、企業側が「欲しい」人材を獲得するために、企業自身が採れる手段を主体的に考え、能動的に実行する採用活動を指します。つまり、求人サイトや自社の採用サイトなど「求職者が応募してくるのを待つ」従来型の採用手法に加え、先ほど紹介した「企業側からアプローチする」採用手法も組み合わせる、「攻めの採用活動」なのです。
人材獲得競争は激化していますが、採用サービスも多種多様に増えています。さまざまな採用手法に取り組み、そのなかから自社に合った採用手法を見つけていくとよいでしょう。
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