見極めの確度を飛躍的に高める面接手法3選 〜チームで評価ストーリーを描く〜

見極めの確度を飛躍的に高める面接手法3選 〜チームで評価ストーリーを描く〜


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ダメ面接官の10の習慣
  • 明確な評価ポイントがない人は不合格にしてしまう
  • つい自分に似た人を評価してしまう
  • 短時間で人を見抜こうとしてしまう

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「候補者を見極めるのは難しい……」

面接で慎重に評価して採用したはずなのに、「実際の仕事のパフォーマンスは期待に沿うものではなかった」というケースに悩まされた経験のある企業は多いのではないでしょうか。

企業側が望む優秀な人材を採用するためには、募集するポジションや職種に応じて最適な面接手法を選択し、見極めの確度を高めることがひとつのポイントになります。

また採用のミスマッチを防ぐためには、属人的になりやすく面接官によって評価・判断が分かれやすい面接の質を標準化すること、また再現性ある評価ストーリーをチームとして客観的かつ正確に描けるようになることが重要です。

そこで本コラムでは、特徴的な面接手法の概要とその効果を解説するとともに、採用の評価基準を組織として標準化し、見極めの確度を飛躍的に高める仕組みづくりのポイントをご紹介します。

マニュアル通りの質問では候補者を測れない。ひとつ上の面接手法3選

企業側が望む優秀な人材を採用するためには、募集ポジションの特徴や自社の状況、候補者の特性などに応じて面接手法を適切に使い分けることが重要です。

また、人材獲得競争が進むなか、自社が欲しい優秀な人材を確保するためには、従来の面接手法を見直し、面接力アップを実現することが大切です。そこで、企業側の面接力アップに向けて押さえておきたい3つの面接手法をピックアップし、ポイントを解説します。

面接手法1:リーダー候補・マネジメント人材を見極めるのに有効な「インシデントプロセス面接」

インシデントプロセス面接は、1950年、マサチューセッツ工科大学のポール・ピゴーズ教授によって考案された、リーダー人材の教育研修などで使われる事例研究法の一つ「インシデントプロセス」を面接に応用したものです。いわゆるケーススタディーの変形で、身近な問題事例を通して、候補者に質問をさせることでその能力を見極めていきます。

具体的に5つのプロセスで進められます。

  • 1.面接官がインシデント(事例)を提示する
  • 2.候補者が面接官に質問し、事例の背景となる情報を収集する
  • 3.候補者は収集した情報をもとに、問題のもととなる課題(原因)を特定する
  • 4.候補者は課題解決の方法を提示し理由を述べる
  • 5.面接官は全体を振り返り、候補者を総合的に評価する

面接官は候補者の一連の対応を通して思考プロセスを見極め、リーダー候補・マネジメント人材としてふさわしいかどうかを判断できます。

面接手法2:採用候補者の潜在能力を推し量れる「コンピテンシー面接」

コンピテンシー面接は、候補者の潜在能力を見て、候補者に対する評価のブレや見込み違いの発生を防ぐ手法です。

通常、面接官は限られた短い時間のなかで候補者を見極めなければいけません。そのために志望動機をはじめ自己PR、過去の経験やキャリア観、将来像など、さまざまな角度から質問をして総合的に評価するのが一般的です。しかしこの面接手法では、多角的に候補者を把握できる半面、表面的な質問が多くなってしまうケースが多く見られます。

たとえば経験の浅い面接官が担当した際に内容の深掘りができず、本人への期待値と実際のスキルとの間に乖離が発生してしまった、などのケースです。面接官によって質問方法や評価基準にバラつきが出てしまい、候補者の本質を見抜くことができないというケースが少なくありません。

一方、コンピテンシー面接では、候補者の過去の取り組みに関する特定の事実を掘り下げながら、その人の適格性や業務遂行能力を見極め、行動特性を明らかにするように進めていきます。具体的には、当時の状況(Situation)において抱えていた課題(Task)に対して、どのような行動(Action)をとって成果(Result)を出したのか、「STAR」の順に質問を重ねて掘り下げていきます。

面接官がコンピテンシー面接の手法と効果を正しく理解できていれば、面接官が誰であっても同じ手順、同じ評価基準で面接を実施できるため、客観的な評価を得ることが可能です。また、ひとつの話題に絞って候補者の行動事実を追究することで、候補者にうそや誇張表現がある場合、矛盾に気づきやすくなるのも特徴です。

面接手法3:課題解決の企画力、表現力をより深く見極められる「プレゼンテーション面接」

昨今では面接対策セミナーやハウツー本などの充実により、マニュアル通りの質問では候補者の回答も型どおりのものになってしまいがちです。

一方プレゼンテーション面接では、候補者は一般的な面接と比べて、長い時間主体的に話さなくてはならないので、論理的思考力や話すスピード、しぐさ、表現力をチェックすることができます。自由に自分の考えをプレゼンテーションしてもらうことで、より深く候補者の思考力や人となり、企画力を推し量れるのが特徴です。

テーマは、候補者の専門分野や過去の経験、または将来的な内容が一般的ですが、企画職や提案営業といったプレゼンテーションを行う機会の多い職種の採用なら、その職種で発生する具体的な課題の解決方法をプレゼンテーションしてもらうのも手です。たとえば「顧客に自社製品を導入してもらうための提案内容をプレゼンテーションしてください」という具合に、実務内容に沿ったテーマを与えます。最初に提示する情報以外に追加の情報は与えず、候補者の知識や経験だけを頼りに考えさせるようにします。課題解決策の内容から論理的思考力や企画力などがはっきりと現れやすくなります。

主観・直感・経験……、脱属人化。面接官による評価のバラつきを改善し、チームでストーリーを描く「仕組みづくり」の重要性

前述のような面接手法の見直しとともに忘れてはならないのが、組織・チームとして候補者を評価する「仕組みづくり」の観点です。

候補者の評価は、個人の主観や経験に左右されやすいものです。「あの人が面接すれば適切な人材を確保できる」といった「目利き」能力のある面接官も存在しますが、複数の面接官で評価を行う場合、それぞれが同じ目線で次のステップに進んでいただくかどうかを判断できるとも限りません。

たとえば、自分が得意な分野での評価は厳しく、不得意な分野では評価が甘いといったケースです。あるいは、面接官の熟練度が足りない、また経験が足りないために評価を関係者に適切に伝えることができないといったことが要因で、面接官の得意とする分野や立場など、背景によって候補者に対する評価・判断が分かれるケースもあります。

面接官の主観や直感、経験、候補者の印象などにより、属人的に候補者を評価する進め方では、評価の質にバラつきが生まれ、誤った判断にもつながりかねません。

そうならないためにも、属人的な評価から脱却することが重要です。組織・チームで評価ストーリーを共有し、候補者を客観的かつ多角的に評価できる「仕組み」を構築すること。これにより、候補者一人ひとりにきめ細かく対応していくことが、採用力の強化につながります。

組織・チームとしての面接評価力・採用力を強くする。候補者一人ひとりに沿った採用ストーリーを展開できる「HRMOS採用」

前述の評価の「仕組みづくり」の選択肢として、昨今注目を集めているのが採用管理システムです。

株式会社ビズリーチが提供するHRMOS採用に代表されるような採用管理システムの役割は、求人公開から各採用チャネルの応募状況、応募管理、日程調整、面談支援、面接官による評価の情報まで、ほぼすべての採用ステップに関わる情報を一元管理することにあります。

面接評価を支援する機能の一例として、HRMOS採用では面接評価フォームをカスタマイズすることが可能です。面接時の見極めのポイントやその判断基準が、募集職種・ポジションごとに明確化されるため、面接の質の向上や標準化につながります。

【面接評価フォームのカスタマイズなどが可能】

面接官の評価が適切かどうかわからないといった場合には、「面接官の評価傾向を可視化するレポート機能」が有用です。「明らかに不合格が多い」「次のステップに進ませることが多い」といった評価のバラつきを見直したり、各面接官の対応レベルや評価の観点を分析して、募集する職種やポジションごとに最適なアサインを行ったりすることも可能です。

【面接官の評価傾向が一目でわかる】

HRMOS採用では応募から採用までのあらゆる採用業務を一元管理できるため、採用のミスマッチが起きやすい原因を選考プロセスに沿って抽出し、明確にした原因に適切な対処を行うことで採用の質を高めることができます。

またツールによって迅速に情報共有できるため、人事部門から面接官に対して、「特定の候補者を見極めるのに適切な質問」を容易に提示できます。また、HRMOS採用はタレントプール機能も備えているため、候補者との過去のコミュニケーション履歴から入社への温度感や応募チャネルなど多角的に分析することも可能です。より候補者の状況に合った、確度の高い動機づけの方法を練ることができるでしょう。

グローバル化や多様化といった環境変化に適応するためには、企業側が望む優秀な人材を逃さず、正確かつ精度の高い採用を実現する「仕組み」の構築が欠かせません。自社の状況に応じて、さまざまな角度から候補者一人ひとりに沿った採用ストーリーを描くことが肝要です。

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