自分が採用した人と一緒に事業を作る。部門採用が育む当事者意識

「お金を前へ。人生をもっと前へ。」をミッションに、個人や法人、すべての人のお金の課題を解決するサービスを提供する株式会社マネーフォワード。経営を支える「事業」「組織」「ファイナンス」の3軸に対して、ファイナンス以外の事業と組織は事業部門で作るという考えより、部門自らが採用計画立案から選考までを担っています。今回、同社で法人向けバックフィスSaaS「マネーフォワード クラウド」を展開するビジネスカンパニーの執行役員であり、クラウドERP本部長の峰島侑也氏より、採用責任者を担う本部長としての採用への関わり方や、カンパニー内の横断組織であるHRBP室との連携の仕方などについてお話を伺いました。

峰島 侑也氏

取材対象者プロフィール峰島 侑也氏

ビジネスカンパニー執行役員 クラウドERP本部 本部長

ゴールドマン・サックス証券株式会社にて、テクノロジー業界をメインに資金調達及びM&A等のアドバイザリーを担当。その後グリーベンチャーズ株式会社に参画し、新規投資先の検討及び既存投資先支援に従事。2017年1月より同社投資先であるスマートキャンプへ出向ののち正式に入社し、2017年8月取締役CFOに就任。2019年11月、グループ会社化に伴い株式会社マネーフォワードに参画し、現在はマネーフォワード ビジネスカンパニー執行役員 兼 クラウドERP本部 本部長として事業を牽引している。

採用計画立案から面接まで、人材採用に割くマインドシェアは5割

ビジネスカンパニー執行役員 クラウドERP本部 本部長 峰島 侑也氏

──はじめに、峰島さんはクラウドERP本部長を務められているとのことですが、クラウドERP本部とはどのような部署なのでしょうか。

クラウドERP本部では、中堅・成長企業向けの経理財務系プロダクトの開発から提供までを一気通貫で担当しています。約100人のメンバーが在籍し、職種はエンジニアからマーケティング、セールス、カスタマーサクセスまで多種多様です。開発拠点は京都、大阪、ベトナム、インドの4カ所、営業拠点も東京、大阪にあり、メンバーの国籍も多様です。マネーフォワード ビジネスカンパニーは事業部制の組織になっているため、まるで小さなベンチャー企業を経営しているような感覚を日々抱いています。

──部門主導のもとで採用計画立案から選考まで進めていると伺っています。

そうですね。事業戦略にもとづき、どんな人材が何人必要かという採用計画は私が作っています。具体的にどのように採用活動を進めていくかは、カンパニー内の横断組織であるHRBP室と議論しながら決めていきます。

また入社予定の方には私が全員に会いますし、エンジニア職かビジネス職かにかかわらず、1on1を入社直後と3カ月目に実施しています。採用・人事業務に直接かかわる時間は3割ほどですが、これらの業務について考える時間(マインドシェア)は5割を超えていますね。

──本部長の峰島さんが採用に力を入れる理由についてお聞かせください。

経営を支えるのは、「事業」「組織」「ファイナンス」の3軸であり、マネーフォワードではファイナンス以外の事業と組織は、各事業部で見るものだと考えています。

また、マネーフォワードは社員の意思や発想を大事にするボトムアップ型の会社です。現場にいる一人一人が事業や組織を作っていく会社なので、優れた事業・組織を作り上げるために優れた人材を採用しつづけることは必須条件だと考えています。

採用した人の人生に責任を持つ、マネジメント側の意識醸成につながっている

ビジネスカンパニー執行役員 クラウドERP本部 本部長 峰島 侑也氏

──具体的にどのような採用を行っているのでしょうか。

クラウドサービスを企業向けに展開しているビジネスカンパニーのなかに、2021年にHRBP室を立ち上げました。HRBP室が全体の採用戦略との調整を図り、各本部の本部長は、採用責任者としてHRBP室と定期的に情報共有をしています。

人材紹介会社とのやりとりはHRBP室が行い、紹介された候補者の情報は各本部長に共有されます。「会ってみたい方はいますか」とのHRBP室からの問いかけに対し「ぜひ、会いたいです」となれば1次面接がスタートします。

面接の段階から、入社後に一緒に働くメンバーや上長になる人が入り、候補者の方と選考にかかわったメンバーの双方が「一緒に働きたい」と思えば入社に至ります。人材紹介会社以外にも、「ビズリーチ」のスカウトによる採用活動も行っており、マネージャーや部長陣はもちろん、私も毎週15通ほど送るなど、人材発掘の段階から各部門で力を入れています。

──部門による採用が進むにつれて、候補者も会社ではなく部門の一員になったという意識が強くなる一方、会社としての一体感が課題になることもあるかと思いますが、マネーフォワードはいかがでしょうか。

そこは私たちも常に意識している観点です。ただ、マネーフォワードではMVVC(ミッション・ビジョン・バリュー・カルチャー)が非常に浸透しており、それが会社としての連続性が保たれる理由になっています。

各本部で事業戦略と採用戦略を考えていても、そのベースには常にMVVCの考えがあるため、マネーフォワードの社員としてのカルチャーフィットはきちんと見極められていると思います。

また、本部長同士で「どんな方に来てほしいか」というディスカッションを定期的に行い、HRBP室がその「目線合わせ」を取りまとめています。そのため、各部門で選考していても、「この方は、他部門のほうがマッチするのでは」となれば、部門間で推薦し合うこともあります。このような情報連携ができているので、各部門が主体性を持って採用活動を推進しつつも、会社の全体最適を考えられます。

――部門が主体的に採用を進めることで、どのような成果につながっていますか。

実際に事業を手掛けるメンバーが面接にかかわるため、ハードスキル面もかなり細かく見ており、どんなスキルがあればどのポジションを任せられるかを判断できます。

カルチャー面では、各部門の事業内容やチームの成長フェーズにより雰囲気が多少異なるため、候補者とのマッチングを精緻に見る必要があります。例えば、事業立ち上げフェーズのベンチャー感が強いチームもあれば、高い生産性を目指す成熟したチームもある。どのチームとマッチするかは、部門採用だからこそ現実的な判断ができると思っています。

もっとも大きな成果は、マネジメント側の「採用した方の人生に責任を持とう」という意識の醸成です。自分のチームに入るメンバーは、自分自身がいいなと思い、「ぜひ来てください」とお願いした人になります。それゆえに強い責任感が生まれ、「その人のキャリアのために成長機会を作ろう、つまずくことがあれば何とか改善しよう」という意識につながります。採用への当事者意識は、入社後も継続すると思っています。

――採用された候補者にとっても、そこまで考えてもらえるのは安心感につながりますね。

実際に、私はメンバーの次のチャレンジを考えるときには、「HRMOS採用」でデータ保管されている入社時の面談の記録を確認しています。「何をやりたいと思っているのか」が理解できれば、次のポジションの選択肢も広がります。

採用を通じて「マネーフォワードを応援してくれる人」を増やしていきたい

ビジネスカンパニー執行役員 クラウドERP本部 本部長 峰島 侑也氏

――部門採用をより強化するにあたり工夫していることはありますか。

面接担当者への研修を定期的に行い、「まず面接に来ていただいたことに感謝をしよう」というマインドを持ってもらうようにしています。

面接の冒頭では、「マネーフォワードを受けてくれてありがとうございます」という感謝の思いを必ず伝えるよう徹底。入社するかしないかにかかわらず「いい会社だったな」と思っていただくことが、巡り巡ってマネーフォワードの企業価値を高めていくと話しています。

これまでの面談や面接では、キャリア相談に乗った方もいましたし、クラウドサービス業界全体の話をした方もいました。短期的な採用目標を考えれば非効率的ですが、採用にはタイミングやご縁もあります。そのときにマネーフォワードにご入社いただけなくても、いつ、どのような形でその候補者の方とかかわることになるかは分かりません。数年後に改めて入社いただくことになる可能性もありますし、その方が他社に入ってアライアンスを組もうという話に発展していく可能性だってあるかもしれません。

一方で、スカウト送付から内定を通知するまで、一人一人の候補者と真剣に向き合っていたのですが、マネーフォワード自体が大きくなるにつれて、その熱意や思いが候補者に伝わりにくくなったと感じたことがありました。そこで、内定のオファー面談のときには、「なぜあなたに来てほしいと思ったのか」をつづったオファーメッセージレターを渡すようになりました。ラブレターのように、惹かれた点を具体的に記して気持ちを伝えることで、「あの手紙がうれしかった」「入社の決め手になった」という声を受けることも少なくありません。

――一見、非効率的に見える活動を続けられるところに、マネーフォワードの人を大切に思う姿勢が見えますね。

まさにそうだと思います。マネージャーが、人が大切であると心から理解し、いい仲間に入ってきてもらうことが事業成長につながることを、実体験で知っているからです。

マネーフォワードはリファラル採用にも力を入れていますが、メンバーから「紹介をしたのに採用に至らなかった後の人間関係が心配」といった声があり、入社に至らなかったケースも含めてリファラル採用の事例を共有することで不安の払拭を図っています。加えて、リファラル面接では面接の時間が候補者にとっていい体験になることを意識しており、勇気を出して紹介してくれたメンバーの期待を裏切らないことが重要です。

リファラル採用では紹介者に対するインセンティブがありますが、それありきで紹介するというよりも、「転職を考えている知人に大好きなマネーフォワードを紹介したい」や「この人が入ってくれたら、組織や事業はもっとよくなる」と考えて紹介をしてくれるメンバーが多いと思っています。

――最後に、今後採用において取り組んでいきたいことについてお聞かせください。

採用はご縁です。入社した人・しなかった人という二元論で考えていては、せっかくの出会いを生かせません。「入社はしなかったけど、マネーフォワードはいい会社だな」と思ってくださる方と継続的につながる仕組みを作っていきたいと考えています。

例えば、募集しているポジションなどを定期的に配信する限定メルマガのようなものを送れば、「あのときは条件やタイミングが合わなかったけれど、もう一度応募してみようかな」と考えてくださるきっかけになったりするかもしれません。このような、マネーフォワードを応援してくれる方とのネットワークを広げるようなことにも取り組んでいきたいですね。

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