「あなた、月に何通スカウト送っていますか?」ウィルゲート吉岡氏が実践する効率的かつ効果的なダイレクトリクルーティング

「あなた、月に何通スカウト送っていますか?」ウィルゲート吉岡氏が実践する効率的かつ効果的なダイレクトリクルーティング

一人一人の「will」を実現する、価値ある「will」を持っている企業の事業拡大を支援していきたいという思いから設立された株式会社ウィルゲート(以下、ウィルゲート)。Webマーケティング支援からはじまり、現在ではIT特化のM&A仲介、ソーシャルセリング事業にも事業領域を広げています。

本記事では、ウィルゲートの共同創業者であり、現在も専務取締役COOとして会社の最前線で事業を牽引している吉岡諒様(以下、吉岡)にインタビュー。最近ではSNSを活用した営業活動である「ソーシャルセリング」を自ら体現しながら、採用・広報にも執行役員としてかかわっている。事業への責任があるからこそ、人に対する責任も自分にあると「事業責任者としての視点」でお話しいただきました。

【株式会社ウィルゲート】(https://www.willgate.co.jp/

2006年に中小企業向けのWebマーケティング支援会社として創業。設立当初からの主力事業であるSEO(Googleなどの検索エンジンで上位表示させる施策)を起点に、Webサイト集客のためのコンサル・設計・流通までワンストップでサポートするコンテンツマーケティング事業に取り組んできました。 2020年1月に事業方針を変更し、「デジタル変革」と「働き方変革」を核にサービス領域をマーケティング&セールスへ拡大。ベンチャー企業の事業成長における大きな課題であるテクノロジーの発展や人材リソースの減少を解決すべく、設立以来培ってきたWebマーケティングノウハウやデジタル技術を活かし「コンテンツマーケティング」「DXコンサルティング」「M&A」の事業を展開。延べ6,900社以上の企業を支援している。

吉岡 諒氏

吉岡 諒氏

株式会社ウィルゲート 専務取締役COO・共同創業者

1986年岡山生まれ。慶應義塾大学経済学部卒業。代表取締役小島と共に2006年に株式会社ウィルゲートを設立。個人として累計で3,000社のWebマーケティングの課題解決提案を実施。2012年に記事作成「サグーワークス」、2014年にメディア「暮らしニスタ」、2018年にはSEOのAIツール「TACT SEO」、2019年にはオンラインで編集チームが作れる「エディトル」、M&A仲介支援サービス「Willgate M&A」をリリース。2021年はSNSを活用した営業支援「ソーシャルセリング」を開始。COOとして全サービスの管掌役員を務める。

経営者の採用に対する姿勢が、会社全体の採用熱を上げる

経営者の採用に対する姿勢が、会社全体の採用熱を上げる
――事業・広報・採用と3つの領域の担当役員を務められていますが、採用を管掌するようになった背景はどのようなものでしょうか

吉岡:就任したのは2021年の3月からです。私から代表の小島へ「中途採用を任せてほしい」と話したことが始まりです。

その3日前、とあるイベントに参加したのですが、たまたまビズリーチの多田さん(株式会社ビズリーチ代表取締役社長・多田洋祐)も参加されていて、個別にお話しする機会がありました。その際に多田さん自身が採用に対してかなりの時間を割いていることを知り、「欲しい人材」を採用できる会社とできない会社との差はやはり「経営者がどれだけ採用にコミットしているか」だなと感じ、まずは自分が率先して取り組もうと思いました。

このイベント以前にも、ウィルゲートの創立記念パーティーで南さん(ビジョナル株式会社代表取締役社長・南壮一郎)に全社員へ向けた講演に来ていただいたのですが、その際に「なぜそんなに優秀な人材が入社しているのですか?」と質問したことがありまして。

そうしたら南さんから「今月何回面談しているの?」と逆に質問され、「今は月5件くらいですかね」と答えたら「それでは優秀な人材は採用できないよ。とにかく経営者が採用に時間を割くことが大事。そうしたら自然と会社全体の採用に対する熱が上がっていき、優秀な人材を採用できる会社になっていくよ」と言われました。この言葉が忘れられず、ずっと頭に残っていたから改めて差を感じたのだと思います。

――実際にご自身で採用に取り組まれた結果、社内に対して良い影響はありましたか

吉岡:各部門の部長陣が「自分も専務のようにスカウトを打ってみたいです」と自主的に発言してくれて、今では部門長自らビズリーチにログインし、自分でリストアップをしてスカウトを送る取り組みが始まりました。

今までのウィルゲートだと「採用=人事」というイメージを持つ人が多く、「採用って人事の仕事でしょ」という空気がありました。「母集団形成は人事の仕事、事業部側は人事が集めた候補者と面談する」という流れで進めていましたが、今では事業部側が「母集団形成も自分たちがやらなければならない仕事」だと捉え、前向きに採用に取り組む人が増えたように感じます。

私が広報担当役員として採用広報に取り組み始めたときは、候補者向けの事業責任者インタビュー記事が全くなかったので、候補者からすると事業責任者の顔もスタンスも分からず、事業に対する情熱も分かりづらいという状況でした。

しかし、採用に前向きに取り組む人が増えたおかげで、採用広報で活用するコンテンツの制作においてもインタビューを快く引き受けてくれる人が増えましたね。

――事業部側が採用に取り組むことは、事業部側の負担にはなりませんでしたか

吉岡:今まで金額面での採用予算を人事が持っていたので「採用=人事の仕事」になっていたところを、会計の仕組みを整え、採用コストを事業部側のコストとして処理していくという方針に変えました。

そういう意味では、採用自体が事業部側の責任であると明確になっており、事業を前に進めていくために採用を通じて仲間を集めることも事業部側の重要な仕事になっています。採用が遅れた結果として事業が前に進まないということは「事業部側の怠慢である」と事業部側が気付いたことも、採用に前向きになった要因かもしれませんね。

また違う話になりますが、今年度45名の採用目標をウィルゲートは掲げています。これくらいの人数であれば正直情熱的な人事の採用担当者が数名いて、オペレーションを回しきれればなんとか採用できると思いますが、将来的にこの人数以上を採用しようと思うと、事業責任者が採用にコミットしないと集めきれなくなると思います。

採用予定人数が増えれば、採用が難しい職種やポジションの数も増え、増えた人数に対して均等に人事のリソースを配分してしまうと、難しい職種への個別フォローが行き届かなくなる可能性があります。今のうちから事業部側に採用にコミットしてもらう体制にしておくことは重要かなと思います。

――吉岡様が考える理想の採用体制はどのようなものになるのでしょうか

吉岡:人事としてはいかにマルチチャネルを効率良く運用していくのかというPDCAを回していくべきだなと思っています。新しい採用サービスがたくさん出てきており、各事業部に採用責任があるとはいえ、それぞれが好きなツールを選んで採用活動を行っても、ノウハウがたまらず逆に非効率になってしまうと思っています。

さまざまな新しい採用サービスも機能は似たものが多いと思っていますので、新たなチャネルを導入する際には人事が見極めにコミットして、どうやって使えば効率良く採用ができるのかということが見えてきた段階で、事業部側に渡すというやり方が良いのではないかと思っています。

やり方さえ分かってしまえば後はマンパワーを増やして採用の母集団を大きくすれば良いので、事業部側に協力してもらえるということは人事としては心強いと思います。

採用時のコスト管理と、マルチチャネル活用ループ

自らスカウトを月に300通送信する情熱がないと採用はうまくいかない

自らスカウトを月に300通送信する情熱がないと採用はうまくいかない
――採用以外の業務を同時並行で進めるために、時間の使い方で工夫していることはありますか

吉岡:普段から日中は社内や外部との打ち合わせで予定が詰まっていて、経営者や事業責任者であれば皆さん同じだと思います。私の場合は、そのなかでも各業務の合間にある空き時間を見つけては採用活動の時間に充てるようにしています。

スカウトサービスにおいては「毎日コツコツ取り組むこと」が重要だと思っていて、リストアップからスカウト送信までをその時間で行っていますね。転職意欲が高い方というのは頻繁に転職サービスへログインされていることが多く、検索する際の条件で絞り込みができる場合は「ログインしてからの日数が浅い方を中心にピックアップしてスカウトを送信」というやり方をとっています。

それが返信率向上にもつながり、少ない時間でも効率的に採用活動を行うポイントだと思っています。

――この期間でこれだけ活動する、というような行動目標を持たれているのでしょうか

吉岡:だいたい月に300通はスカウトを送りたいと思っています。私個人の体感として「面談数」にフォーカスをすると、30通スカウトをお送りして1人とお会いできるという感覚があり、さらに「採用数」にフォーカスをすると10人とお会いできれば1人が採用に至るという感覚。

月に1名は採用したいと思っていますので、目標から逆算をして行動目標に落とし込むようにしています。このやり方には注意点もあり、初めて採用する職種やポジションだと採用すべき人材の定義がわれわれのなかで曖昧なままだったりして、通常の運用よりも必要な行動数が増えることが想定されます。このあたりは採用するタイミングで都度計画していく必要があると思います。

――行動目標を立てること以外に、経営者・事業責任者でも吉岡様のように効率的に採用を進められるようになるポイントはあるのでしょうか

吉岡:これまでも経営者の方々から採用の相談をもらう機会があり、その都度お話ししていることなのですが「言い訳をせずにあなたは月に何通スカウトしていますか」と問いかけるようにしています。

そのときに「人事に任せています」と答えた時点で「それではうまく採用できませんよ」と伝えています。繰り返しになりますが、自分で採用活動をするという情熱がなかったら絶対にうまくいきません。アドバイスをするときには必ず「月に300通以上自分でスカウトを送ってください」ということをお伝えしています。

結局のところ採用活動は、「採用するまでの各プロセスを磨き込むこと」が非常に重要なのです。例えば、求人を作成するにしても魅力的な求人であれば応募が増えるかもしれませんが、書くことを人事部に丸投げしてしまうと、事業部から提供される情報を載せているだけの無難なものになってしまうかもしれません。

その求人自体は決して間違いではないけれど、求職者が見たときに刺さるような文言で表現されていないということが起こります。また面談に関しても、事業部側が忙しさを理由に「初回はまず人事と会ってください」と後回しにしていると魅力が伝わりきらず、その後の選考に発展しないということが起こります。

採用というものはこれらの各プロセスの集合体で結果が出るものだと思うので、まずは社長や役員、事業責任者のような、一番会社や事業のことをわかっている人が「全てのプロセスに入り込んで試してみる」ということをしないと、いつまで経っても採用はうまくいかないままです。

プロセスに入り込む最初のステップとして、採用活動に再現性が持てるビズリーチなどの採用サービスを活用して「スカウトを月300通自分で送ってみる」ことをまずはおすすめします。

採用広報がもたらすダイレクトリクルーティングへの恩恵

採用広報がもたらすダイレクトリクルーティングへの恩恵
――吉岡様のSNSを活用した採用は有名ですが、採用においてSNSを活用し始めた背景はどのようなものでしょうか

吉岡:2019年7月ごろから本格的に取り組み始めたのですが、それまではTwitterでの発信を戦略的に行っておらず、気ままに投稿していました。SNS自体は10年くらい利用していたおかげで、当時約7,000名のフォロワーがいて、このネットワークをビジネスに活用していかなきゃいけないよなと思い、取り組み始めました。

その時期は弊社のSEO事業が好調で、さらに勢いをつけるために採用活動をすることで事業を伸ばそうと思ったのですが、当時はSEO事業の経験者が転職市場に少なく、正社員の中途採用という形で人を増やすことは難しいなと判断し、業務委託契約でフリーランスの方を探す方向で進めることになりました。

その際にSNS上で「業務委託でウィルゲートを手伝ってくれませんか?」と投稿したところ、30名程度から連絡をもらい、5名の方と業務委託で入社してもらうという最高の結果が生まれたことで、SNSを活用したソーシャルリクルーティングにのめり込んでいきましたね。

――SNSを採用活動でうまく利用していくために、どのようなことがポイントとなるのでしょうか

吉岡:私の場合、採用活動において、SNSをいわゆる「採用広報」の位置付けとして活用しています。求職者にウィルゲートという会社があるということや、事業内容・社風・働いているメンバーについても認知していただくことがファーストステップであると捉えています。

私自身、複数の採用サービスでスカウトをお送りしているのですが、大変ありがたいことに私からのスカウトを受け取った方がSNSでの発信を見てくれていて「あ、吉岡さんからスカウト来た」と分かったようで、スカウトに返信をいただく段階からかなりポジティブな印象を持っていただけたということがありました。

ですので、まずSNSを活用して会社のことを知ってもらうということに取り組むと、採用の母集団形成に効いてくると思います。またSNSは「1人で戦うよりもみんなで戦えるツール」であるというところは良いポイントだと思っています。ウィルゲートでは社員の半数がSNSを利用していて、私の現在のフォロワーが2万人くらい、その他の社員全体では3万人からフォローされており、会社全体では5万人のフォロワーがいるということになります(Twitter、2021年12月時点)。

われわれの会社のこと、働いている人のことを知っている5万人にリーチできるのは、採用広報だけでなく事業広報という観点でも非常に有益なことなので、「みんなで大きな成果を出していこう」と一致団結して進むことができる企業にとっては相性がいいと思います。

ただ注意点として、SNSはすぐに効果が出るものではありませんので、いきなり採用や営業獲得につなげることをゴールにしないようにと社員に対して口酸っぱく伝えていました。成果が出るまでは早くても1年程度は必要になります。

SNSを活用するステップとして、「(1)自分自身の勉強(2)社外との人脈形成(3)つながりができた後にビジネスに発展させる」というように考えないと上手に活用していくのは難しいと思います。またSNSには炎上リスクがありますので、投稿する内容の良善し悪しを定義し、ガイドラインを作成しておくことが重要で、ウィルゲートでもガイドラインを作成し、ルールを言語化しています。

文面だけでなく写真からの情報漏えいやSNS上での社員としての立ち居振る舞いにも、注意点をちゃんと設けるようにしています。

――会社全体でもSNSを活用した採用がうまくいっているにもかかわらず、採用サービスを使い続けている理由はどのようなところにあるのでしょうか

吉岡:基本的な考え方として、SNS経由で採用できるとコストメリットがあるものの「お金をかけず」に採用したいわけではありません。純粋に「一緒に会社を成長させていってくれる素敵な人材」を採用したいと思っています。

SNS経由のみの採用だと1年間で採用できる人材の数に限界があります。年間で数十名規模の採用を行うとなるとSNS活用だけでは目標の採用数にたどりつくのは難しいため、採用サービスをメインで活用しながら年間の採用目標を追っていくほうがいいと思っています。

ただSNSの活用を頑張っていると先ほども申し上げたように、スカウトした人がたまたま私の投稿を目にし、面談の際に会社にポジティブな印象を持ってくれている状態でお会いできるため、SNSでの採用広報とスカウト型採用サービスの相性はとても良いと感じています。

実際に私が利用しているスカウト型採用サービスのなかでは、ビズリーチのデータベースがとにかくずば抜けてナンバーワンだと思っていて、同じ検索条件を複数の採用サービスで試してみたところ、他社サービスで検索される数が1桁台なのに対して、ビズリーチであれば数十人が検索結果として出てきます。

もちろん採用コストの面で、ビズリーチよりも安価な料金プランや、成功報酬が一律固定型という安さだけでみたら使いやすいサービスもありますが、データベースの質で比べるとビズリーチが圧倒的です。

いろいろな採用サービスを試していますが、かなり絞り込んだ検索をしても数が出てくるビズリーチを使わないのは、個人的な意見ですがもったいないなと思ってしまいますね。

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著者プロフィールBizReach withHR編集部

BizReach withHR編集部です。先進企業の人事担当者へのインタビューや登壇イベントなどを中心に、企業成長に役立つ「先進企業の人事・採用関連の事例」や、 事業を加速させる「採用などの現場ですぐに活用できる具体策」など、価値ある多様なコンテンツを展開していきます。