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人事部門の採用担当者、事業部側で書類選考を担当した社員、面接を担当した社員など、採用活動に関わるすべての人がどれだけの情報を共有できているかということは、採用活動の質・効果に影響を及ぼす重要な要素です。しかし多様な情報の共有をメールや口頭で行うのは手間がかかります。
そこで今回は、効率的な情報共有システムの構築により解決できる課題、もたらされるメリットについて考えます。
ミスマッチや信頼低下を招く恐れも。選考状況の共有不足が招くトラブルとは?
採用活動において、共有すべき情報は事前の要件のすり合わせのみではありません。書類選考での意見、面接での受け答えの内容や面接官のフィードバックなど、選考の過程で多くの情報が追加されていきます。
たとえば候補者の人となりや職場選びで優先していること、転職の真の動機など、候補者との接触により得られる情報が、どのようなやりとりの結果もたらされたのかということまで知ると、情報の精度はより高まります。
採用活動に関わるすべての人がこうした詳しい情報を共有することで、候補者ごとに最適な対応、尋ねるべき質問などを、採用活動のどの段階においても正しく推察できるようになります。こうして面接の質を高めると、候補者の正確な見極めはもちろん、入社意欲の向上にも大きな貢献が期待できます。
しかし候補者の情報をどの程度共有しているかは、企業によって差があるのが現状です。共有する情報が乏しい、また誤りがある場合、面接の質の向上が望めないだけでなく、次のようなトラブルを招く危険性も高まります。
共有情報の不足・伝達の誤りにより起こる主なトラブル
採用要件のブレによるミスマッチの発生
採用担当者、配属予定部門の上司、役員など、立場の異なる複数の人が面接を担当するのは珍しいことではありません。どのような人材を採用しようとして、どういった意図でそれまでの採用活動を進めてきたかを判断できる情報が不足していると、おのおのが持つ採用要件の認識にズレが生じる危険性が高まります。こうした認識のズレは、採用した人材が求める人材と違っていたというミスマッチの発生につながります。
候補者の不信感を招く
情報共有ができていないと、「面接のたびに志望動機を聞かれる」「前回の面接で話したことを再度質問される」といったことが起こってしまいます。これらは候補者にとって非常に失礼なことであり、企業の印象が悪くなるのは避けられないでしょう。また、情報の共有不足から面接官によって話が違うということも起こりがちです。あやふやな対応は、候補者に不安を生じさせ、企業への信頼を損なう原因となります。
売り手市場が続く現在、面接の果たす役割は、企業側が候補者の選定を行うだけではありません。候補者側が企業の良しあしを見極める場ともなっています。そうした場で候補者からの印象を損なうようでは、優秀な人材の確保は困難です。採用活動の進行とともに随時追加される詳細な情報を、採用活動に関わるすべての人で漏れなく共有することの重要性が高まっています。
情報量に比例して増える作業量、マニュアルでの情報共有には限界がある
採用活動に関する情報を、メールや口頭でやりとりしている企業もまだ少なくありません。こうした企業ではどのような業務が生じているのか、採用担当者と面接官での情報伝達の一般的な流れを見てみましょう。
【面接設定時に採用担当者と面接官との間に発生する主な業務】
【1】採用担当者は、候補者の要件、採用の目的など基本的な情報、書類選考時の評価などを整理する。
【2】採用担当者は、メールや共有ドライブまたは口頭などの手段で、【1】でまとめた情報と履歴書やレジュメ(職務経歴書)を1次面接の面接官に共有する。
【3】1次面接終了後、担当した面接官は選考の結果や評価などを評価シートに記入。メールや共有ドライブ、または手渡しで採用担当者に渡す。
【4】採用担当者は、受け取った1次面接の結果や評価を管理用の「Excel」ファイルに転記するなどし、共有すべき候補者の情報をアップデートする。
【5】採用担当者は、2次面接を担当する面接官に面接の日程に合わせて情報を送る。【2】で共有した情報と【4】でアップデートした情報の2つを、メールや共有ドライブ、口頭などの手段で共有する。
上記はごくシンプルなケースですが、実際には1回の面接に複数人の面接官が入る企業も多くあります。そうした場合は、面接官ごとに共有事項や評価シートをまとめる必要があるうえ、1つの面接に対してフィードバックが完了した面接官・済んでいない面接官が混在することも珍しくなく、採用担当者にかかる負担はより大きくなります。
一般的に面接は、1次、2次、3次とそれぞれ異なる面接官が行うため、採用担当者と面接官のこうしたやりとりは何度も行われることになります。また、候補者の要件や履歴書、レジュメなど、すべての面接官が利用する基本的な情報も、面接の度に担当面接官に毎回共有する必要があります。採用担当者と何人もの面接官との間で伝言ゲームのように情報が伝達される仕組みでは、転記ミスや伝え漏れなど、内容に不足や誤りが生じる危険性が高くなるのは否めません。
そして、やりとりする情報の量が増えるほどミスが発生する可能性が高くなり、本来伝えなくてはならない情報が伝わらなかったということになりかねません。
ITを活用した共有の仕組みで、ミスと手間の問題をまとめて解消
上記のようなマニュアルによる情報管理の課題を解消し、採用活動の効率化、面接の質の向上を図るため、近年多くの企業が取り入れているのがITを活用した情報共有のシステムです。情報を一元管理できるデータベースにて、採用に関わるすべての担当者が、いつでも必要な情報を登録・引き出しができるシステムを利用することで、下記のように多くの問題を簡単に解決できます。
採用担当者の手間を削減できる
採用担当者や面接官が同じデータベースに情報を直接入力し、それを参照できる仕組みであれば、採用担当者が面接の結果などをその都度ファイルに反映させ、メールや共有ドライブで面接官に共有するといった手間がなくなります。採用担当者の負担が減り、候補者とのコミュニケーションや面接官の選定など、採用活動の効率化につながる業務に、より注力できるというメリットがあります。
正確な情報が伝達できる
1次面接の面接官が入力した情報そのものを、その後に面接を担当する面接官も見ることができるため、採用担当者など他者を介したために伝えたい事柄のニュアンスが変わってしまうといったことがありません。また、情報のとりまとめや伝達の際に内容の一部が漏れた、転記ミスが生じたといったトラブルも激減します。
全員が漏れなく共有できる
すべての情報が一元管理され、最新の情報をリアルタイムで共有できるため、必要な情報の一部が抜けていた、ある面接官は知っているが別の面接官は知らなかったといった共有漏れを防ぐことができます。また、入力すべき項目を制限し、必要な情報の入力のみに注力できるシステムにすることで、集めたい情報を的確に収集し、選考の進行、意思決定において重要な項目を確認できる仕組みが容易に作れます。
より深い情報も共有できる
採用担当者への質問や面接官同士の意見交換など、採用活動の過程で生じたやりとりを個々にメールで行ってしまうと、当事者同士でしか情報を共有できません。一方こうしたやりとりを、たとえば掲示板など採用に関わる全員が閲覧可能な場でやりとりするシステムであれば、当事者以外の関係者にもより詳しい情報を手間なく共有できます。また、同じ疑問を持つ人が複数いた場合、他者への質問の回答を見て解決できるので、個々に同じ質問や回答を送る手間も省けます。
質とスピードの向上で、採用活動の効率アップに貢献
上記のように情報共有のシステムを改善することで、面接における候補者とのコミュニケーションの質を大きく向上させることができます。また、情報を整理して次の担当者に送るという過程で生じていたタイムロスがなくなり、採用活動のスピード化を図れる点も大きなメリットです。
候補者一人ひとりの状況・人柄に応じたやり取り、スピーディーな対応は、企業側の熱意や誠実さとして捉えられ、候補者からの印象アップ、ひいては入社意欲の向上につながります。共有できる情報の量と質を高める仕組みの構築は、採用競合との争いを制し、優秀な人材を確保するために解決すべき課題の一つといえるでしょう。
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