2023年11月28日、株式会社ビズリーチは「関西に拠点を置く独自の人事戦略を実施している企業様」をお招きし、「人材採用」、「定着・活躍」 における成功事例や見えてきた課題をご紹介するイベント「Human Resource Development Forum」を開催いたしました。このセッションでは、HRMOS WorkTech研究所 所長の友部が登壇し、人材活用の課題として挙げられる“離職”について、早期離職の経営面へのインパクトや離職を防ぐための対策について話しました。
早期離職が経営に及ぼすインパクトについて
早期離職は、採用コストや教育コストなどの実際にかかったコストだけでなく、従業員が生み出す予定だった価値を含め、大きな損失をもたらします。

では、早期離職でどれくらいコストがかかるのか。年収600万円/在籍12ヶ月で退職に至った場合で考えていきます。
早期離職コストの中身を見ていくと、まず挙げられるのが採用コストです。採用費、エージェントフィー、採用人件費が含まれます。そこに加え、退職コスト(代替採用費、退職者人件費、オンボーディング人件費)、さらにはその人材が退職することで周りに与えた影響として不活性コストがあり、その総額は、1,250万~2,000万円といわれています。一人当たりにかかっているコストを考えると、早期離職は早急に防ぐべき課題だということがわかるでしょう。

では、なぜ早期離職が起こってしまうのか。その構造的要因には、組織の壁による情報の分断があります。採用側と部門側の連携がうまくいかず、採用時の情報が引き継がれないままだと、採用時の評価と本人の期待値のズレにより、現場の上長との関係性や従業員体験が悪化していってしまいます。
部門からは「こんな人を採用するのが悪い」という不満が生まれ、採用側は「現場のオンボーディングが悪い」と思う。どちらに原因があるのか分からないまま、早期離職が増えていってしまうのです。

早期離職率は低ければ低いほどいいので、「ミスマッチ採用数」と「オンボーディングミスによる退職数」をゼロにするのが理想です。

早期離職を防ぐための対策について
採用のミスマッチか、オンボーディングに課題があるのか。原因を分析するには継続的なデータ収集が欠かせません。
そこで、ビズリーチの取り組み事例としてご紹介するのが、オンボーディングサーベイの実施です。サーベイでは、本人、上長、同僚への360度フィードバック機能を活用し、下記の設問を聞きます。
- 対象者のオンボーディングは順調に進んでいると思いますか
- 対象者の業務遂行能力は、現時点で期待されているレベルを満たしていると思いますか
- 対象者はチームにおける自分自身の役割と責任を理解していると思いますか
- 対象者はチームとのコミュニケーションを適切に行えていると思いますか
- 対象者の良いと思うところを自由にお書きください
これらの回答から、本人と周りで認識のズレが起こっていないか、起こっているとしたらどこに問題があるのかを分解していきます。そもそも採用の期待感のズレというケースもありますし、入社後ある時期から突然ズレが大きくなったのだとすればオンボーディングに原因があるといえるでしょう。時系列の変化を見ることで、現場での改善策を考えていくことができます。
<関連記事>従業員サーベイとは?意味や目的からメリットや実施時の注意点まで徹底解説


また、分析ダッシュボードを活用し、入社後ギャップも照らし合わせています。入社前の評価がどう変化していったのかをデータ化し、課題分解していくことが大切です。

データで可視化することで、採用部門と事業部門のデータの橋渡しが可能になり、早期離職の防止につなげることができると考えています。

